豪快な自然の迫力!ワイルドな鍾乳洞「鷲沢風穴」を探検してみた
公開日:2021/08/05
夏にひんやりできるスポットとして有名なのは「竜ヶ岩洞」ですが、浜松北区には他にも鍾乳洞があるのをご存じですか?
夏にひんやりできる穴場・浜松市北区の鷲沢風穴
浜松市北区鷲沢町の山間部にある鍾乳洞「鷲沢風穴」。
浜松市民たることうん十年、最近はじめてその存在を知ったので向かってみることにしました。
ひんやりを求めて鷲沢風穴へ
鷲沢風穴付近は案内看板に沿って山道を進みます。
約2キロ手前から案内が続いていますよ。
駐車場は数十台分
風穴に近づくとひんやり涼しい~
鷲沢風穴は「風穴」と呼ばれていますがれっきとした鍾乳洞。石灰岩が水の力により長い月日をかけて侵食されたことによってつくられた洞穴です。その昔、この前を通ると夏は涼しく風が吹き出すことから風穴と呼ばれるようになったそうです。
こちらで入洞料金を支払い
- 大人400円/子供200円
- <団体割引>大人300円/子供150円
- 3月~10月 9:00~17:00
- 11月~2月 9:00~16:00
- 定休日は水・金(祝祭日は営業)、7月・8月は無休
夏の暑い時期はありがたいことに無休で営業しています。
鍾乳洞内の天井は頭をぶつけるような高さなのでヘルメット必須。 入口で入洞料金を支払ったら、まずはヘルメットをお借りします。
準備は万端
借り物のヘルメットなので、ハマラボスタッフはバンダナや帽子を着用した上にヘルメットを着用。
装備は汚れても良い格好に、歩きやすい靴。安全のために軍手も用意しました。我ながら完璧だ!
※大変申し上げにくいのですが、ヘルメットは先人の汗の結晶でだいぶかぐわしいご様子。 気になる方はマイヘルメットを持参するのもありかと。
さぁ、鷲沢風穴を探検だ!
看板には鷲が
風穴の入口は「左側」。
スムーズに進めば20分程でぐるっと回ってくることができます。
苔むす岩と岩の間を進むと
ザ・洞窟
いきなりド迫力な洞窟にびっくり!
洞窟探検にやって来たようなワクワク感がありますね。
正面に見える岩「仕切り壁」には温度計がぶらさがってました
入口付近の温度は20℃前後。
エアコンで冷やした室内よりも涼しい~。
よ~し進むぞ
風穴内に進むと外の明かりが届かなくて暗くなってきますが、見どころは明るくライトアップされているので分かりやすく、じっくり見学することができます。
カレンの広場
カレンの広場
どなたかのお名前のような「カレン」とは、石灰岩の溶食によってできた特徴的な地表面の凸凹。
地上にできるカレンとは違って大変美しい凸凹になっているそうですよ。地上のカレンちゃんと見比べたいところ。
中泉洞(なかせんどう)
左が涸泉堂、右が中泉洞
突き当りに見えるライトアップされた四角い洞口が「中泉洞」。
言われてみれば四角いのですが、この何気ない四角が全国でも恐らくここにしか見られない大変珍しいものなのだとか。
洞内を探検中にうっかり見逃したのが中泉洞の左側にひっそりとある道「涸泉堂」。パンフレットによると探検気分を味わうには満点だそうですよ。
先に進むとだんだん狭いとこが増えてきた
溶食十字水溝(ようしょくじゅうじすいこう)
石灰岩の床にできている大変珍しい水溝(水の流れた跡)で、全国的に見ても価値が高いそうです。 風穴内でもなかなかカッコイイ空間ですよ。
一体どれが水の流れた跡なのか素人にはいまいち分からないな、と思いながら通る
ナメクジ街道なんてのもあった
地獄谷
地獄だに(遠州ジョーク)
大きく不気味な口を開けた地獄谷は複雑な自然の造形が美しい。
自然の力は偉大だ
地獄谷の先からはチョロチョロと流れる水の音が
チョロチョロと流れる水音が聞こえるように、奥に進むとだんだんと水気が増してきました。
この付近にあった温度計は入口付近の20℃前後よりもさらに温度が下がって16℃程。16℃って浜松の10月の平均最低気温くらいですよ!
おっと、これは「斬られ岩」かな?
複雑な造形もあれば、スパンと切れたような平らな岩のどちらも自然の力でできているのか、不思議だ。
水流発見!
ここで水が流れてたのか~。
写真に写っているのか分からないくらい透明で美しい湧き水が豊富。
涼しげというか、ここはもう十分に涼しいのよ。
なんか守護神みたいなのいた
水神の池
「水神の池」はおそらく風穴内で一番の見どころ。 相当長い年月をかけて地下水が滞留し、この空間と真っ平らな床を作り出したそうです。不思議な造形もさることながら、水面に映る鏡面反射が美しい。
魚だ。他にも鳥や船のような形のした石があって楽しい
神々しいのがいた
溶食條溝(ようしょくじょうこう)
水神の池から先は階段
なかなかの傾斜
おお、ここが溶食條溝か
狭い階段の穴から抜け出るとぽっかり開いた空間に。
曲線美が自慢
洞壁に刻まれている細か~い縦の筋たちが溶食條溝。
壁を伝わって流れた水によって作られた溝です。
親子滝
滝の間という空間にあったのが「親子滝」
どうして「親子」なんだろうなと思いつつ通り過ぎましたが、どうやら滝の間には3ヶ所の滝があったようです。この1ヶ所しか見つけていませーん!
滝の間の先に行くには「はしご」が登場
思ったよりアップダウンが激しめだ
上を眺めたら植物生えてた
この先は風穴内でも狭い空間が続きます。
身長150cmちょいのスタッフでもこんなに屈むくらい狭い空間
ちょいちょいある不思議な置物、ここはカッパ
今度は下りだ
模造鍾乳洞(笑)
よく見ると泥で上下を接着したような模造の鍾乳石。
鍾乳洞の定番「つらら石」に憧れたのでしょうか? 鷲沢風穴は一般的なイメージの鍾乳洞とは違ってつらら石はないけど、自然そのもののような豪快さが魅力よ。
さらに下り
「後ろ向き」に降りるのが推奨です
おそらく勇者のみが挑む 胎内くぐり
はしごを降りた先に見つけたのは、手すりより下にあった「胎内くぐり」。
大人の目線だと目に入らない高さに穴が広がっています。
勇敢なる者だけが挑戦することができる
大人は匍匐前進じゃないと通れないような穴の中は、何か居そうだし、狭いし、暗いし、絶対めちゃくちゃ汚れる。とてもじゃないけど私には通れない!でも中は気になる。
ってことで撮ってみた(フラッシュ撮影)
写真だと出口がすぐ向こうのように見えるけど、結構な距離があります。
泥水にまみれて進む勇者よ(きっと多くはお子様であろうが)、たぶん君のお母さんは君の勇気を歓迎しない(すまん)。
胎内くぐりの出口はこちら
どこから出てくるのって感じですよね。
一度通った時には、まさか反対側と繋がっている道(穴)があろうとは思いませんでした。覗いてみるとどれだか分かりますよ。
水平天井
鷲沢風穴の特徴のひとつが日本で唯一とされる真っ平な天井の岩盤「水平天井」。
すごく平らだ
こっちは幻想的~
うんしょこらしょ
のっち=岩が窪んだ地形
外が見えた!ラストスパートだ
出口に近づくにしたがってだんだん暑くなってまいりました。
本当に暑い、そして視界が曇る!
温度差でメガネもカメラのレンズも曇るよー
よいこらせっと、戻ってきたぞ~
行きは入口の近くにいるだけで「なんて涼しいんでしょう、快適~」と思えたのに、一度風穴に入るとあんなに涼しかったはずの場所まで暑く感じてしまいました。10月の最低気温並みの風穴内から外気温30℃超えの暑さに身体が完全にバグってますね。すごい大混乱してるのが自分でも分かります。
風穴の全貌はこんな感じ
パンフレットの地図によると平面を奥に進むかのようですが、洞穴内は上に進んだり下がったりするので実際に回ってみると後半は己が何処にいるのかちんぷんかんぷんでした。
あとはヘルメットを回収ボックスへ
さて、ここでハマラボスタッフが頭を岩にぶつけた数を発表します。
- ・スタッフA(身長150cmちょい) 数回
- ・スタッフB(身長170cm弱) 30回以上
スタッフBは、うち何度かかち割る勢いでぶつけております。
身長が高い方はさらにぶつける可能性がありますのでヘルメットでしっかり保護してくださいね。
風穴の探検以外にも見どころが!
鷲沢風穴の売店
鷲沢風穴の売店では地元のとれたて特産物を販売しています。
- ・みかん(10月中旬より4月下旬)
- ・柿(10月中旬より11月下旬)
- ・白菜、里芋、しいたけ、大根など(11月上旬より1月下旬)
- ・香花、榊(年中)
- ・竹の子(4月中旬より5月中旬)
- ※ 販売時期は気象などにより多少前後します
風穴を探検したばかりで外の暑さにやられていたスタッフは正直ものすごくアイスが食べたくなったので、ぜひこちらでアイスも販売していただきたいですね。
天下の名水「風穴の泉」
鷲沢風穴の入口近くにあるのが「風穴の泉」。
風穴の奥深く石灰岩の間より湧き出る天然のミネラルをバランス良く含んだ湧き水を汲むことができます(10ℓ 50円~)。お茶の香りや色がよく、お米などに利用するとご飯がおいしくなると人気です。
すごく冷たい~
鷲沢オートキャンプ場
キャンプ場は下、風穴は上の道
自然の中でキャンプや川遊び、風穴の回りの山も散策でき、鷲沢を満喫できます。
- 1区画 一泊2,000円
川は浅瀬なので水遊びも安心
仰天の滝
風穴より約150m手前にあるという「仰天の滝」
岸壁の上部から流れ落ちる滝があるということで向かってみましたが…
途中の川で異変が
スタッフA「何かあそこで動いてる!」
スタッフB「えっ?(目が悪い)」
どれどれとズーム撮影してみたところ…
!!!
まむしー!
めちゃくちゃ普通にいましたよ。
仰天の滝に辿り着く前に仰天だわ。
まむしに遭遇したのでこれ以上進むのはやめておこうと撤退~。
ガチ注意
風穴では冒険者のようなワクワク気分を味わえました!
自然の豪快な迫力はそのままに、中はきちんと整備されているので安心して探検できます。ただ最低限の装備(汚れていい服、歩きやすい靴)は必須です。
夏場に混雑は避けつつもひんやりしたいという人にオススメのスポットですね。温度差にびっくりしてください(温度の急激な変化に弱い方は体調にお気をつけくださいね)。
あとはアイスがあれば最高~。
完全に洞窟調査隊員
この記事を書いた人
- 文鳥を飼っています。
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