海のように波打つエメラルドの滝壺 龍王権現の滝

海のように波打つエメラルドの滝壺 龍王権現の滝

浜松市天竜区

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秋雨がふるこの時期にオススメなスポットが滝。
幸いにも浜松市には滝が多い
ということで今回は、浜松市天竜区佐久間町の「龍王権現の滝」に行ってきました。

龍王権現の滝までドライブ

「龍王権現の滝」は、浜松で見られる絶景の一つ。 佐久間地方に伝わる民話では、雨をふらす龍王様が宿るとされており、エメラルドグリーンの澄んだ水流と迫力のある滝が魅力。

浜松市街中から車で1時間半から1時間40分ほどでいくことが出来ます。
ルートとしては、

1.西側を通る三遠南信自動車道を通って北上
2.県道343号を通り、天竜川沿いに北上

以上のルートがあるのですが、私どもはその日の取材の兼ね合いもあり、県道343号を使うルートを選択。

ただいま、片側交互通行の規制あり

海のように波打つエメラルドの滝壺 龍王権現の滝|ハマラボ[ハママツ研究所]

同じく県道343号のルートを使おうと考えている方へお知らせ。
台風が直撃しない代わりに長雨に悩まされた今年(2020年9月中旬時点)。
降り続く雨で土砂崩れが発生し、トンネルが一部崩落。通行禁止になっているため、秋葉神社山道入り口より北は通行止めになっています。

海のように波打つエメラルドの滝壺 龍王権現の滝|ハマラボ[ハママツ研究所]

代わりに、秋葉神社山道入り口より大輪橋を通る迂回ルートを通ることになるのですが、この先の山道は一車線のところもあるので上りと下りの車が入れ違いになるのを防ぐため片側交互通行の規制が所々ありますのでお急ぎの方は要注意。 片側交互通行の規制は7:00から19:00まで。

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橋とその先の道路で約30分程待機

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瀬尻橋のあたりで規制区間は終わり

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瀬尻橋でも

どうやら、上りの車は大輪橋で待機、下りの車は瀬尻橋で待機することになる様子。

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山が近い!

天竜川沿いをどんどん北上して佐久間を目指します。
上流に行けば行くほど、天竜川の水の色が鮮やかに、そして、澄んでいくのが下流に住む人間にとっては感動もの。

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途中、こんな雰囲気のいい踏切も(飯田線踏切)

龍王ごんげん遊歩道 改め 龍王ごんげん急歩道

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実は滝までは車で直接は行けないので、滝から少し離れたところにある駐車場に駐車します。
収容車数は三台。早い者勝ちです。坂道の途中にあるので駐車に自信のない方は運転の上手い人を誘って連れてってもらいましょう。

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龍王ごんげん遊歩道

ここからは「龍王ごんげん遊歩道」を歩いて滝にアタック。
さあ、遊歩道はどこにあるのかな?

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遊歩道は…?

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遊歩道は…

これまでの取材で培ったミニ知識なのですが、看板に立てかけてある棒は「先駆者の優しさ杖(勝手にそう呼んでます)」。
これがあるところは、たいてい道が険しい。
「この先、道が険しいので私どもはこれを使いました。もしよかったらあなたもどうぞ。」そんなメッセージが込められている(いや、実際は知らん)。

さあ、雲行きが怪しくなって参りました…。

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なんと!

駐車場向かって右奥にひっそりと下へ降りる階段が出現。

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いざ、勇しく!でも、慎重に!

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遊歩道?

「遊歩道」という名前から勝手になんか楽チンで楽しげなコースを思い描いてましたが、実際は急勾配で険しい森の道

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吸い込まれる〜 というか 転がり落ちる〜〜

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たまらず杖を現地調達

入り口では「杖は大丈夫かな」と遠慮したが、あまりの急勾配に自分の杖を現地調達。
このようにして、あそこの看板の元には「先駆者の優しさ杖」がうずたかく積まれていくのですね…。

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ちょっと杖長すぎない?

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階段を下まで降る途中で早くも涼しげな川の水の音が…! よく目を凝らすと釣り橋を発見。

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あ!吊り橋だ!

龍王ごんげん橋と河内川

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龍王ごんげん橋

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ー 歴史と民話の郷 さくま ー

龍王ごんげん橋の下を流れる河内(こうち)川は、北条(ほうじ)峠をその源として、いくつもの沢を集め、谷を縫い、天竜川に注いでいます。

この河内川沿いには、「龍王ごんげん様」をはじめ多くの民話が残されており、厳しい山村に暮らす村人の願いを叶えてくれた話やいましめをこめた恐ろしい話、戦国時代にの悲恋などが語り継がれてきました。

またこの河内川は、むかし矢嶽山(やたけさん)の戦いで亡くなった七十五人の武士の血で、七十七夜紅(あか)に染まったことから「厚血川」とも呼ばれており、こうした民話にゆかりの地がいまもひっそりとそのたたずまいを見せています。

佐久間町

急に怖い話するのやめて〜!!

橋のいわれを標したものかと思ったら川の話だし、怪談にシームレスに移行してた…。
油断してたからゾッとしちゃいましたよ、も〜!

吊り橋渡る前に怪談読ませて吊り橋効果2倍か?
こちとら、高所恐怖症で既に発狂しそうなんだ…

ちなみに、お話に出てくる矢嶽山は奥三河の名峰とも言われる標高1140mの山
この河内川、は矢嶽山のちょうど東上から矢嶽山の脇を通り、天竜川へ向かって流れる川。
このきれいな川の水は、矢嶽山の木々を通って地下に染み出した沢の水も含まれているということがよくわかるお話。
山を汚すとその近くの川まで汚れてしまうという恐ろしいいましめ。戦いはよくない。

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さて

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足下!そこ透けちゃダメなとこじゃんかさあ…

まず、先陣切って渡るのは高いところ平気なスタッフ。

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余裕の記念撮影

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今見ても背筋がぞぞっとする

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はああああああああああああああ

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取り残されてしまった往生際の悪い高所恐怖症の人

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頑張って吊り橋を渡る高所恐怖症の人(そろりそろり)

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眼下にはきれいな水の河内川

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なんとか向こう岸まで渡り切った

自然の演出がすごい! 堂々たる龍王権現の滝

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橋を渡ってすぐ目に飛び込むのは、勢いを増した河内川の美しい川の流れ。

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美しい

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川岸が小さな入り江のようだ

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水がすごく澄んでいる

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この辺りから水が打ち付ける大きな音が轟くように聞こえてきたが、まだ滝の姿は見えない。

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滝まだかな?

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くるぞくるぞ!

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うお〜〜〜!!!

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_人人人人人人人_
> ドドドドド <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

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> ドドドドドドドドドドド <
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圧倒される

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滝壺がエメラルドグリーン!

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滝が流れ落ちる勢いで滝壺に溜まった水が岸辺に次々と打ち寄せてくる。
その波立つ様子が本当に海みたい!

この滝壺は「龍王渕」と呼ばれています。

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そして、景観の良いところには必ずある「新・浜松の自然100選」の立て看板とこの滝にまつわる民話を標したもの。

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龍王ごんげん様

むかし、日照り続きで作物が全滅寸前という時、村人みんなで龍王渕にお参りしておった。
お祈り最後の日に、お祀りするごちそうの膳椀も、と頼むと見事に両方を叶えてくれたそうな。
それからは日照りが続いた時に龍王ごんげん様に雨乞いをすると必ず雨の恵みがあったんだと。
けどなあ、椀はもう貸してくれんくなった。誰か借りたものをこわしたからじゃ。

(佐久間昔ばなしより)

この「龍王渕」は、龍王様に通じていたんですね。
ちなみに「ごんげん=権現」は、神様の尊称の一つだそうです。

雨を降らせてくれる力のある龍王ごんげん様。
雨を降らせるばかりか、お供えのための御膳とお椀も貸してくれるという気前の良さ。
怖そうなお名前に反して、とても優しいですね。
でも、いつの世もうっかり者というのは存在しているようで…
なんと、大事な椀を壊すという、全村人も真っ青なうっかりをしでかしたわけですな。
同じうっかり者としては、もうその人のことを考えると同情しかない。みんなにガチ切れされただろうな…。
優しい龍王ごんげん様も、流石に貸したものを壊されたのには愛想が尽きたようで、それ以降は御膳とお椀はノーレンタル。でも、怒って災害とか起こさない辺り大人というか、人ができてる、いや、神ができてますね。

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堂々たるそそぎぶり

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時間を忘れてしまう

滝は切り立つ岩肌に囲まれており、その景観を邪魔するものがない。

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後ろもこの通り

行きは良い良い、帰りは…

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本当はもっとずっとここに居たかったけれど、次の予定もあったので重い腰を上げて引き上げることに。

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帰りはエネルギー満タンで足どりも軽い

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行きはそれどこじゃなかったけど、ロープちょっと汚いです

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帰りは足どりも…

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ッ…

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まって?待って?

行きにこんなに階段あった?

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登っても登っても階段…無限に階段が続いているのでは?

帰りめちゃめちゃキツイな!

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給水休憩やさぐれ風

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着いた〜〜〜!

結果報告

ギリギリのギリギリまで姿が見えず、その爆音で存在感を醸し出し、最後の最後にお目見え!の一連がワクワクドキドキで、自然の演出家だなと妙に感心してしましました。

そして、優しい龍王ごんげん様に通じる龍王渕のお話。
ここは、龍にまつわるパワースポットだったんですね。

おまけ
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サワガニいた

先日、水温計を手に入れたスタッフによる自由研究「川の水の温度を測ろう」のコーナー。

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しろくまさんによると、この日の龍王渕の水温は24℃

この記事を書いた人

さんかく
さんかく
猫と一緒に暮らし始め、猫アレルギー疑惑が払拭されました。猫の毛ってすごい空中に舞いますね。ふわふわ。

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