小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー

浜松市中区

ジオラマをご覧になったことはありますか?

ジオラマとは? 展示物とその周辺環境・背景を立体的に表現する方法。撮影や展示などに用いる立体模型。

実はここ浜松には、全国的にも珍しい、ジオラマ作品を常設展示している施設があるんです。
今回は「浜松ジオラマファクトリー」を徹底調査!「情景王」の呼び名で知られる山田卓司さんへのインタビューも行いました!

浜松街中でジオラマを見る

浜松ジオラマファクトリーは、浜松市出身のプロモデラー、山田卓司さんの作品を中心に、ジオラマ作品を常設的に展示している施設。

2012年3月にZAZACITY浜松中央館の3階で開館、一度は閉館してしまったものの、ファンから惜しむ声が相次ぎ、西館2階へと移転して2015年12月に再開館しました。

さっそくZAZACITYへ現地調査に出発です!

ZAZACITY西館に入ると、エスカレーター脇には早速こんな展示が。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

こちらはジオラマファクトリーによる無料展示コーナー。
無料とはいえ10点ほどの作品が展示されており、なかなか見応えがあります。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

町に現れたテレスドン。迫力満点。

無料展示コーナー裏のエスカレーターを利用して2階へ上がると、ゲームセンターやアイスクリーム店と並んで、昔懐かしい駄菓子屋さんが見えてきます。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

ジオラマファクトリー入口はこちらのハイカラ横丁の奥にあり、レジにて入場券を購入して案内していただきます。
わかりやすい看板が出ているのでご安心くださいね。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

扉を抜けていざ!ジオラマの世界へ!

昭和ノスタルジーからザクの最期まで…ジャンル豊かなジオラマたち

館内に展示された作品のジャンルは様々で、昭和の情景を描いたものもあれば、

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

「昭和40年秋の夕食」

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

当時大流行したギャグ、シェーをする子供。生き生きした表情は今にも動き出しそう

精工につくられた戦車などのミリタリーもの、

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

「ぼくたちのひみつきち」

ガンダムやエヴァなどのロボットプラモデルに至るまで、およそ40点の作品が展示されています。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

「密林のガンダム」

作品は数か月に1度入れ替わり、企画展や、トークショーが行われることもあるのだとか。
また年に1度開催される「浜松ジオラマグランプリ」受賞作品の展示も行っています。

ジオラマってどうやって作られるの?「情景王」山田卓司さんに聞いてみた!

これらの作品を手掛ける山田卓司さんは、浜松市ご出身のプロモデラー。
情景を切り取るセンスのよさから「情景王」の異名を持っています。

ジオラマ製作の第一人者であり、世界的模型コンテスト、ユーロミリテールの情景部門で金賞など多くの受賞経験があるほか、テレビ東京の番組「TVチャンピオン」では「プロモデラー選手権」3連覇を含む5回の優勝を達成しているすごい人なんですよ!

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

ユーロミリテールにて金賞を受賞した作品「パリ解放」

今回はお忙しい中、インタビューにご協力くださいました!

───模型製作はいつごろ始められたのですか?

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「子どものころから模型工作が趣味だったからね、幼稚園のころにはもう好きだったと思うよ」

───「昭和の情景」を表現された作品を多く手掛けられていますが、最初に昭和の情景を作ろうと思ったきかけを教えてください。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「最初はテレビ番組(前述のTVチャンピオン)での題材として、“模型雑誌などに掲載するマニア向けのものではなく一般の方々に向けたもの”として考えた」
小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

「夏休みの日」誰もが懐かしさを感じるような情景

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「古い家や木で作られた塀、今とは形が違う電柱。今じゃ薄れて姿を消してしまったものが多いけれど、いろいろなものの形が素朴で面白いと思って。そういう子供のころの思い出や昭和の記憶を作ろうと考えて作りました。
当時はまだそんなに“昭和レトロ”なんて言われていなくて、新しいこと、人がやっていないことをやる、というのも面白いと思ったからね」

その後の“昭和レトロブーム”の先駆け的存在であった山田さん。
昭和レトロ展での作品展示や、タカラから発売された玩具「昭和の音」シリーズの監修なども手掛けています。

──これだけ精工なジオラマを作るとなると、大体どのくらいの時間がかかるものなんですか?

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「模型雑誌に掲載するようなものは、元となるキットやおもちゃがあることが多いから比較的完成が早いけど、全部作るものだと…例えばこの“OLD DAYS BUT GOOD DAYS”でいうなら、人形だけで2週間はかかってる。そのあとひまわりにも4~5日かかるね」
小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

「OLD DAYS BUT GOOD DAYS」

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「作品によって前後するけど、大体1作品につき1ヶ月くらいが完成目安。
たまに長期間かけて制作するものもあって、今浜松城に展示している“小牧・長久手の戦い”(※)なんかは、歴史を調べたり、鎧の細部、彫刻まで作ったりすることで3ヶ月くらいかかったよ」

※浜松城天守閣にて2018年5月末まで展示。

──なるほど。実際に制作する際のフローが気になるのですが、作品には設計図があるのでしょうか?

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「設計図や絵から作る人もいるけど、僕の場合は描かないなあ。絵の状態でうまくまとめようとしちゃうんだろうね。そうすると、模型にしたときにしっくりこなかったりする。頭の中のイメージを、実際に作りながら完成させていくよ。
人形を作るのが好きだから、人形からまず作って、同時進行で周りの背景やものを作っていくことが多いかな」

頭の中のイメージからこれだけリアルな情景を作り出すとは、さすがです。

──浜松ジオラマコンテストの審査員をされる際には、コンテスト作品のどのような部分に注目されていますか?

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「やっぱり他の人の作った作品を見るのは面白いね。自分とは発想とか手法が違うから。その人でないとできない表現や、オリジナリティを大切にしてます。あとは全体のバランスかな」
小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

既製キット部門グランプリ作品「あまやどり」

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「これなんかは雨の表現が面白いよね。雨風は表現が難しいけど、それを屋根から落ちる雫で表現してる。目新しさがあるね」

──展示されている作品の中で、特に思い入れがある作品はありますか?

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] “家族”かな。ちょうど2000年の作品で、作品集の表紙用に作ったんだけどね」
小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

「家族」

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] 「編集者が自分自身を作ろうって言いだして、イヤイヤ作ったから(笑)逆に思い出深いよ」

18年前の山田さんのアトリエの情景が今にも動き出しそうな臨場感で表現されています。
塗料や工具、模型の箱が積まれた机周りも本当にリアル。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所]

──素敵な作品ばかりで、本当に楽しく拝見致しました。これから初めて浜松ジオラマファクトリーに来られる方に、メッセージをお願い致します。

小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー|ハマラボ[ハママツ研究所] ジオラマの面白さがわかってもらえるといいな、と思います。ひとつひとつがその当時の仕事に対する解答だから、自分で見てるともっと頑張っていい作品を作ろう!とも思えるし、長い間作ってきたからたまにへこんでるときには「頑張ってきたな」とも思える場所だなあ。
ジャンルも昭和から怪獣からロボットからいろいろなので、それぞれ好みはあると思うけど、楽しんでもらえたら幸いです」

山田卓司さん、お忙しい中ありがとうございました!
小さなお子様から昭和を知る大人まで楽しむことが出来る浜松ジオラマファクトリー。ぜひ足を運んでみてくださいね!

結果報告

展示されている作品は40点ほどですが、ひとつひとつの作りこみや、情景から見えるドラマに惹きこまれてあっという間に時間が過ぎてしまいます。
個人的にはミニチュア好きの方におすすめです。小さな家具や小道具、表情豊かな人形は見ていて本当にわくわくしますよ!
企画展の詳細などは浜松ジオラマファクトリーのホームページやSNSをご覧くださいね。

この記事を書いた人

ハママツ研究所
ハママツ研究所
浜松を愛し、浜松に愛されることを目指して日々研究に没頭中

1件のコメント

「 小さな昭和がここに!浜松ジオラマファクトリー 」についてのコメント募集中

  • 吉野いづみ より:

    ジオラマファクトリーの運営スタッフ吉野です。大変丁寧に、わかりやくすご案内いただき、ありがとうございます。
    第7回浜松ジオラマグランプリの作品募集ももうすぐ始まります。ぜひ、こちらの方の取材もよろしくお願いいたします。

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