梅の杉山園で梅狩り、旬の梅で作る簡単 梅シロップ
公開日:2021/06/09
梅の季節がやってきました。
スーパーに並ぶ青梅が目に入るようになると、初夏の訪れを感じますよね。
この時期しか出回らない梅の実を使った梅酒や梅シロップを作ってみたい方も多いのでは?
ハマラボでは、旬の梅を自分たちの手で収穫して梅シロップ作りに挑戦!
クエン酸たっぷりで夏バテ対策にもグッド、熱中症対策にも効果が期待できるおいしくてヘルシーな梅シロップを作りますよ。
「梅の杉山園」で梅狩り
梅の実は足が早い(鮮度が落ちるのが早い)といいますが、収穫したその日の梅なら鮮度抜群で安心ですよね。
とれたての梅で「梅シロップ」を作るべく、ハマラボスタッフが梅狩りに向かったのは浜松市北区にある「梅の杉山園」。
この看板を過ぎたら左へ)
2月下旬~3月上旬には梅のお花見、5月下旬~6月下旬は梅狩りを楽しむことができます。
ハマラボも以前、お花見シーズンにお邪魔しました。
駐車場は広々
梅園までは駐車場からは100mほど
看板に従って歩くと梅園です
梅園のすぐ横を通る道のりは、ほんのりとさわやかな梅の香りが広がっていて気分も高まります。
しばらく歩くと売店に到着
売店にいらっしゃるのは園主のご夫婦。
初対面の私たちにも、まるで親戚のおうちに遊びに来たかのように気さくに対応してくださいました。
梅狩りの予定表と料金表
梅の杉山園では毎年おおよその梅狩りの予定が決まっているようですが、今回は事前に電話で「この日に梅シロップ用の梅狩りができるか」を確認してから伺いました。梅のなり具合などもあるので心配な方は事前にお電話で確認するのがオススメです。
- 小梅 5月下旬~(第3土曜日スタート)
- 中梅 6月上旬~
- 大梅 6月上旬~
- 南高梅 6月下旬~
梅の料金は小・中・大梅が1kg300円ととってもリーズナブル。
6月下旬からは南高梅も収穫できるようになるそうです。
手作り梅干も販売
梅干や冷凍ブルベリーは常時販売
売店受付では、まず梅で何を作るのか(何梅が必要か)、何キロ必要なのかと確認。
梅シロップ作り用の大きな瓶はまだ購入していないというお話しをしたら「瓶より袋で作る方がラクだよ」「使わない大きな瓶を保管しておくのも大変でしょう?」と、お手軽な梅の加工方法を教えてくださいました。
密封袋で梅シロップや梅酒が作れちゃう
大瓶を購入しないといけないと思っていたのでこれはありがたい!
毎年作るかわからないなぁ、ちょっと試しに作ってみたいんだけど、という人は大瓶の購入をためらいますもんね。新品の密封袋なら消毒作業も不要なので思い立ったらすぐに作れてとっても便利ですね。
※こちらの袋も杉山園で購入できます。市販の密封袋を購入するなら厚手のもので。
この袋に入るのは梅1キロ分。(梅1キロ+氷砂糖1キロ+酢など)
梅シロップなら作ってから1週間ほどで飲めるようになるそうです。
梅干も袋で作れちゃう
何を作りたいのか相談すると梅のプロからアドバイスをいただけるので初心者でも安心ですね。
いざ梅園へ
梅シロップ作りのアドバイスをもらったら、収穫用のカゴを持って梅園へゴー!
今回は青梅を1人1袋分(1キロ)収穫します。
案内してくださったのは杉山園のお母さん。
梅の木は背丈が低めなので、枝にぶつからないように頭上に注意して進みます。
梅の良い香り
鈴生りや
梅の収穫というと、子ども時代に親戚の家で梅の木の下にシートを敷いて木を揺らして実を落下させた記憶があるのですが、杉山園のお母さんに言ったら「地面に落としたら実が痛むからダメ」だそうです。やっぱり落とすのは良くなかったんですね。
収穫せんとす
「梅は手に持ったら簡単にとれる」と手早く見本を見せてくださったので見様見真似で収穫。
実を持って軽く引っぱると
ポロッととれる
全然力を入れなくてもポロポロと簡単に収穫できます。
コロンときれいな緑色の梅の実
杉山園のお母さんが「こういうのはポイしてね」と教えてくれたのは蜜が出た梅。 虫に食われたから蜜が出ているのだそうです。
虫に食われて蜜が出ている梅
梅は消毒していないから虫に食べられてしまうこともあるそうですが、みんなが安心して口にできる梅をつくりたいから消毒はしないと、こだわりを持って育てていらっしゃいます。
いっぱいとるぞ~
梅の実は木をうかがうようにとるので小柄な方でも十分届くところにあります。
高いところにある実は杉山園のお母さんが枝を押さえてナイスアシスト。
そろそろ1キロかな
カゴの横にある縫い目の1段目まででおおよそ1キロ。
あっという間に収穫完了ですね。
赤く色づく南高梅
収穫した梅を抱えて売店まで戻る前に、「まだシーズン前だけど、こっちには違う種類の梅もあるよ」と見せていただいたのは南高梅。
赤く色づくのが特徴の南高梅は、紀州南高梅梅干しやチョーヤの梅酒に使われている種類の梅で梅園でも大変人気だそうです。 こちらは6月の下旬~収穫がはじまります。
収穫した梅を計量
収穫した梅を計量してお会計。
売店では氷砂糖や塩など、梅シロップや梅干の材料も販売しているの一緒に揃えることができます。
梅の杉山園では梅を洗ってその場で加工していくことも可能ですよ。
梅シロップを作ろう!
収穫したばかりの梅でさっそく梅シロップ作り!
材料集合~
溶けやすくてオススメというてんさい糖の氷砂糖とシロップ作り用の袋も併せて梅園で購入。 杉山園のお母さん曰く砂糖のチョイスは大事なのだとか。
梅の杉山園のレシピを参考に
- 青梅 1キロ
- 氷砂糖 1キロ
- 酢 150ml
酢は何酢でもいいそうですが飲みやすさに違いがあるのか比べてみたいので、今回は穀物酢とリンゴ酢で2種類を用意。
梅シロップ作りはとっても簡単
それでは、梅シロップ作りをはじめます!
1キロの青梅
まずは水洗い
1個ずつ丁寧に洗います。
梅の杉山園では消毒薬を使用していないので安心ですね。
水気をふきふき
無印〇品みたいな画像だ…
ころんころん
1個1個、水気が残らないように拭き上げます。
梅のへそ
加工の際にとるかどうか気になるのが梅のヘタ、通称へそ。(さまざまな呼び名があります)
梅のプロ・杉山園のお父さんによると「へそ取りはしなくていいよ」とのことでしたが、試しにちょっとへそとりしてみたらこれがなかなかクセになる気持ちよさ。
竹串でへそをほじほじ
ポコっととれると気持ちいいんだな
へそとりは楽しいけど手間がかかる作業。
時間をあまりかけたくない場合は杉山園のお父さんの言うように端折っちゃいましょう。
梅に傷をつける
梅園でアドバイスをいただいたので梅に3本ほど傷を入れてみました。 傷をつけると梅のエキスが出やすくなるので、早くシロップが仕上がります。
※傷入れにフォークを使用しました、梅に金属は相性が悪いので竹串などの使用が良いかと。
袋に梅と氷砂糖を交互に入れる
青梅1キロと氷砂糖1キロを交互に入れるとちょうど袋いっぱいに。
最後にお酢を150ml
酢を入れることで氷砂糖が溶けやすくなるので、カビの発生や発酵を防いだり、お酢の殺菌効果で腐敗を防いだりする効果があります。
だばーっ
穀物酢を150ml注いで袋のチャックを閉めたら、全体が馴染むように袋を上下に揺すります。
全体が混ざるように
しっかりチャックを閉めていれば液漏れすることもないので袋を横に傾けても大丈夫。梅からシロップがではじめたら袋の上部に溜まった空気を抜いておきます。(梅が空気に触れているとカビが生えたり、発酵しやすいそうです。)
1日に数回、全体が混ざるように上下に振ったり、袋の上から軽く揉んだりすればOK。1週間ほどで梅シロップが完成します。
もうひとつはリンゴ酢
穀物酢よりも香りがまろやかなリンゴ酢でも梅シロップ作ってみます。
飲みやすさに違いはあるのか、どちらも楽しみ~。
おいしくな~れ
梅シロップ 劇的ビフォーアフター
作ったばかりの梅シロップ
翌日の梅シロップ
なんということでしょう。
青梅の鮮やかな緑色が1日でこんなに様変わり。
梅から出たエキスと溶けた氷砂糖でぐっと水分が増えました。
1週間後の梅シロップ
1週間後、さらに梅からエキスで出てきて梅のサイズは半分くらいにまで小さくなりました。 梅シロップのできあがり~。
梅の加工って面倒くさい上にできあがるまで数か月後かかるイメージがありましたが、こんなに簡単、しかも1週間でできあがりました。
梅シロップ試飲会 穀物酢とリンゴ酢で飲み比べ
リンゴ酢の梅シロップにはまだ若干氷砂糖が残ってはいますが、待ちきれないので飲んじゃいます。
エキスが出てしわっしわの梅
袋のチャックを開けると濃縮された梅と酢の香り。
とくに穀物酢の方は酢の香りが強いかも。穀物酢とリンゴ酢では香りにも違いがありますね。
どんなお味かな
水で6~7倍に希釈(濃さはお好みで)して、できあがった梅シロップを味見!
まずは穀物酢、と飲んでみる。
薄めたらほとんど透明の液体になったけど味はしっかり。爽やかでおいしい~。
さてお次はリンゴ酢、と飲み比べてみると思ったより違う仕上がりかも?
穀物酢の梅シロップの風味
わずかに酢が香るものの、梅の香りと果汁の爽やかさいっぱい。スポーツ飲料のフルーティーバージョンみたいです。さっぱりした飲み口で夏にゴクゴク飲みたいですね。朝の一杯にも爽やか。
リンゴ酢の梅シロップの風味
穀物酢よりもお酢っぽさがなく、よりさっぱりした味わい。梅の香りはやや控えめだけど、そのまろやかさがジュースのようです。正直「梅よろし」ってジュース(うまいのよコレ)にそっくり。
穀物酢は梅酒に似ている飲み口、リンゴ酢はジュースらしさがあるかな。より梅らしさを求めるなら穀物酢。酢が苦手な人や小さなお子さんなんかはリンゴ酢の方がクセがなくて飲みやすそうです。
好みに合わせて酢をチョイスするのが良いですね。
シュワシュワの炭酸割りもオススメ
梅の杉山園でオススメの梅シロップの飲み方は、牛乳とシェイクした「梅ヨーグルト」。
牛乳と梅シロップで梅ヨーグルトに
梅シロップと牛乳の組み合わせ???
これは気になるぞ、とシェイカーがなかったのでラテアートで使用した電動クリーマーで牛乳と梅シロップを混ぜたらフワフワの梅ヨーグルトができあがりました(笑)
そのまま飲んでもおいしいけど、これはぜひとも凍らせて「フローズン梅ヨーグルト」でいただきたいですね!
ちょっぴり面倒くさいイメージのあった梅の加工ですが、やってみたらすごく手軽!
自分の手で収穫した梅で作る梅シロップだから安心安全。満足感もひとしおです。
おいしい梅シロップはこれからの季節にピッタリ。今年の夏はこれを飲んで夏バテ対策もバッチリにしていこっと。穀物酢とリンゴ酢で思ったより風味に違いがあったので、次は黒酢で作ってみるのも楽しそうです。
緑いっぱい溢れる梅園での梅狩りは観光気分も味わえて良きかな。
杉山園おなじみ、ここから眺める園主オススメの絶景もぜひ!
梅園で購入した氷砂糖にあったのは「浜松氷糖株式会社」の文字
ふと気になって調べてみたら氷砂糖の発祥は遠州の小京都、森町。
昭和初期にはなんと浜松が氷砂糖の生産量日本一を誇ってたそうです。
当時の氷糖産業で活躍した松島保平(やすへい)氏は氷砂糖入りカンパンでお馴染みの三立製菓の創業者。
氷砂糖は浜松の歴史ともとっても関わりのあるものでした。
この記事を書いた人
- 文鳥を飼っています。
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