アクトシティでアートワークを楽しむ
公開日:2017/10/19
アクトシティとは、JR浜松駅の北東、浜松市中区板屋町および中央三丁目に位置する複合施設群。地上45階、高さ212.77mの超高層ビル、アクトタワーは、浜松市のランドマークとして有名です。
今回はそんなアクトシティの中でも、館内の至るところに設置されている、モニュメントや彫刻などの「アートワーク」について調査してきました!
アクトシティってどんなところ?
まずはアクトシティの基礎知識をおさらいします。
アクトシティは1994年に、建築費1664億円をかけて建築された複合施設群。
- Aゾーン
- 大ホール、中ホール、コングレスセンターなどを擁する市有施設。住所は板屋町エリア。
- Bゾーン
- オフィス、ホテル、専門店街やアクトタワーなどを擁する民有施設。住所は板屋町エリア。
- Cゾーン
- 展示イベントホール。市有施設。住所は中央三丁目エリア。
- Dゾーン
- 浜松市楽器博物館、研修交流センターなど。市有施設。中央三丁目エリア。
今回アートワークを調査するのはこのうちAゾーンです。
アクトシティのアートワーク
アクトシティには、地下1階のサンクンプラザから屋上に位置する広場まで、あらゆるところにモニュメントや彫刻、立体造形、レリーフ、フロアアート、ステンドグラス、モビールなどのアート作品が設置されています。著名なアーティストの作品を間近で見て、触れて、巡ることが出来る「みんなのアートギャラリー」です。
今回は常時開放されているエリアから数点のアートワークを調査。
お散歩のついでにアートに癒されてみませんか?
まずは地下1階。サンクンプラザ。
JR浜松駅から直結のため、通路として利用している、という方も多いのではないでしょうか。
石で造られたこのフクロウ。どこに設置されているか、すぐに思い浮かびますか?
JR浜松駅通路からアクトシティに入ってすぐ左手の階段にいるんです!
こちらは栃木県日光市出身の彫刻家、手塚登久夫氏による石彫、「梟」。
ふくろうをモチーフにした作品で知られる作家で、東京藝術大学卒業、同大学の教授も務められていた方だそう。階段の上には羽ばたく梟が街を行き交う人々を見守っています。ぜひ探してみてくださいね。
サンクンプラザ東側には、大きなホルンのアート作品。
こちらはチタン、ステンレス、アルミニウム、鉄などの金属を主な素材として制作をする彫刻家、西野康造氏による「風の中で」という作品。チタンとチタン合金の線材を自在に曲げて造形しています。
音楽の街、浜松を象徴するようなアートワークです。
サンクンプラザから館内に入った市民ホールにも、いくつかの作品がありました。
市民ホールの中央、大ホールへと向かう階段の真下の床に施された、モザイクアート。
こちらも作家によるアートワークの一つなんです。モザイクアートで知られている上哲夫氏によるフロアモザイクで、「TOMORROW」という作品。世界各地の石を絵の具のように使って造形されています。美しい色合いは、どんな「明日」をイメージしたのでしょうか。
もう一度サンクンプラザに戻り、らせん階段を上ってAゾーンの屋上階へ。
こう見ると、らせん階段そのものも一つのアートのようです。
屋上階には、ショパンの丘、音楽広場、いこいの広場があり、調査を行った昼時には、多くの方が食後の休憩に利用されていました。
ショパンの丘で気になったのはこちらのアートワーク。
ちょっと不気味でちょっと可愛らしい、泥冠岩を使った彫刻です。こちらは藤枝市出身の石彫家、杉村孝氏による「石をくった話」。タイトルもなんだかジョークがきいていて可愛らしいですね。
恐竜のようなギザギザした歯は思わず触りたくなってしまいますが、手の小さな人なら歯の中にある石を動かすこともできるそうですよ。
子供たちに大人気のアートワークなのだとか。
「ショパンの丘」という名前は、アートワークのひとつ「ショパン像」からきています。
こちらは、「ピアノの詩人」と呼ばれるポーランドの作曲家、ショパンの像。同国のクラコフ芸術大学で教授を務めるマリアン・コニエチニィ氏によって1994年に制作されました。
ポーランドの首都であるワルシャワ市内のワジェンキ公園にあるショパン像のレプリカで、音楽文化友好交流協定を記念して同市から贈られたものなのだそう。
建物の屋上に設置するため、本国の像の3分の2程度に縮小してあるとのことですが、それでも迫力のある大きさでした。
ショパンの丘を抜け、音楽広場を通り過ぎると、いこいの広場に到着。
浜松在住の彫刻家、岡本和子氏による「海について」。ステンレスを使用した高さ2.1mのアートワークです。海の自然をテーマにしたもので、光を反射する曲線が、水や海の自由のうねりを感じさせます。
Aゾーンの端まで歩いたところで、今回の調査は終了です。
アクトシティ内にあるアートワークは全部で24個。今回ご紹介したのは一部です。
この他にもステンドグラスやクリスタルガラスによる彫刻など、美しいアートワークがたくさんあるので、ぜひアクトシティを利用される際は意識してみてくださいね。
いこいの広場からは間近にアクトタワーを見ることができるほか、Bゾーンへの橋を渡った先ではJR浜松駅を上から覗くことが出来ます。
まるで鉄道模型のよう。いつもと違う角度から浜松街中を見てみるのも楽しいものですね。
コンサート鑑賞に、お買い物に、食後の休憩に、何の意識もせず利用していたら気づかないかもしれない、アートワーク。少し意識して見てみると、想像以上に面白い形や、浜松の国際交流の歴史に出会うことができました。
研究員の個人的なお気に入りは、階段にいる石彫の梟。さりげなく通行人を見守っている姿が可愛らしくて癒されます。
アクトシティを利用する際は、ぜひ少し気にかけてみてください。お気に入りのアートが見つかるかも?
この記事を書いた人
- 浜松を愛し、浜松に愛されることを目指して日々研究に没頭中
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