昭和レトロな懐かしの駅舎にタイムトラベル!
公開日:2017/07/27
天竜浜名湖鉄道、通称天浜線。新所原駅(湖西市)から掛川駅(掛川市)までの39駅を結ぶ浜松のローカル鉄道ですが、ここ天竜二俣駅に県外の鉄道ファンも詰めかける人気の見学ツアーがあるということで、早速参加してきました!
昔懐かしい旅へ出発進行!
こちらが天竜二俣駅です。レトロですね~。天浜線は昭和10年から掛川~森間で運行を始め、5年後の昭和15年に掛川~新所原までの67.9kmが全線開通しました。
77年の歴史がある鉄道なんですね。もともと東海道線の迂回路として整備され、戦時中や東南海地震の際にも利用されたそうです。当時は蒸気機関車(以下SL)が走ってました!
見学ツアー参加者には記念切符を発行してくれます。
「転車台・車両基地 見学記念硬兼」となっていますね。転車台、字のごとく車両を回転させて進行方向に向かせる設備のことですが、SL全盛期には各地の拠点駅には必ず設けられていました。
近年は両方向運転ができる電気・ディーゼル機関車が多くなり、車掌さんが車内を移動して発車しますよね。時代とともに、転車台も撤去されていきました。
ここは現存しつつも、今も現役で活躍しているんです!しかも国の登録有形文化財に登録されています。
では、貴重な構内に入っていきましょう!
ちょうど電車が来ていました! 一両車両ですね。可愛いです。鉄道ファンでなくても、なんだかテンション上がります!
ここよーく見てください。この屋根を支えている柱、何だかわかりますか?
なんとレールなんです。100年前に作られたレールをリサイクルしているんだそうです。
駅ができた昭和15年頃は戦争が近づき物資が少なかった時代で、当時の鉄道マンたちが苦労して整備されていた名残なんですね。
このホーム上屋とホームも文化財施設に登録されています。
ホームが長いですね~。SL用に作られたので、100mもあるんですって。
まずはこちら、高架貯水槽です。大きいタンクですね。今は使用されていませんが、SLが走っていた時代に使っていたものです。
SLは石炭と水で走りますが、一回走らせるのに14トンもの水が必要だったそうです。この貯水槽は70トン入るので一気に給水していたんですね。
隣にはポンプ室と井戸も残っています。駅のシンボル的な存在として今も大切にされているみたいですよ。
ここからは見学ツアーでないと入れない立ち入り禁止エリアです。ワクワクしますね!
こちらが転車台です!直径約18mほどで、360度回転できるようになってるんですね。
人の手で動かしていた時もあったそうですよ。60~70トンもの車両を動かしていただなんて、大変な作業だったんでしょうね。
実際に車両を方向転換させる様子も見ることができます。
見学ツアーのために動かしているわけではなく、日々のオペレーションの一つなんですって。
なかなか間近で見れることなんでできないですよね!?
車両の整備が行われていました。お忙しいところお邪魔します!
車両たちが停まってますね~。この車庫も文化財に登録されています。木造なんですって。
上から見ると扇の形をしているので、扇型車庫と呼ばれています。
今は4台まで停まれますが、当時は6台分の車庫があったそうです。
貴重なアイテムが並ぶ歴史館も!
車庫の脇から、鉄道歴史館に入って行きます。ここもツアーでないと入れません!
駅の看板や料金表、再現された駅長さんの部屋…まるでタイムスリップしたようです。
SLが転車台にいます!昭和46年の3月が最終運行だったので、それより前のものですね。よく見ると車庫も6番までありますね。
100年以上前に作られたレールもありました!4.50センチほどですが、これだけで20kg以上はあります。
両手で持とうとしてもびくともしません!
こちら展示物ですが触らせてもらいました!
上部に飛び出ている部分をぐっと押すと「チン チン」て鳴りました! これで出発準備OKを知らせていたんですね。
まだまだ他にも見どころはありますが、一旦屋外に戻りましょうか。
過去から続いていくもの
事務室や休憩所として今も使われている建物です。ここも文化財施設ですって。
そんな貴重な施設で日々お仕事されてるんですね。文化財に登録されている駅は全国にもあるそうですが、保存が主で日常的に使われているところは珍しいそうです。
脈々と受け継がれてきた歴史を大切にしながら守っている、そしてこれからも守っていく、そんな愛情を感じました。
かつての鉄道マンたちが汗を流していたお風呂も残っています。
多くの努力とそれぞれの想いと継続があって、こうやって見ることができるんですね。
見どころ満載の40分程の見学ツアーでした。
ツアーを終えると、戦国BASARA仕様の車両が走ってきました!
ラッピング車両は大河ドラマ「おんな城主直虎」車両もあるそうです。会えたらラッキーですね。
「直虎」の反響で観光客が増えてきていて、今回のツアーも22組の参加者のうち浜松市内の参加は私たち2名だけでした!(驚き)
天浜線には全部で39の駅がありますが、有人駅は7つだけであとは無人駅。本数も決して多くないでしょう。東海道線や新幹線をつかってしまえばあっという間の距離。
ですが、この天浜線はのどかな田園風景や浜名湖の静かな湖畔、三ヶ日のみかん畑や天竜川のきらめき、広大な茶畑の中をゆっくり走って行きます。日常から離れてココロの安らぎを取り戻したい時、天浜線の旅はのどかな時間をプレゼントしてくれるかも。
次回は、そんな時間をもらいに“天浜線ぶらり旅”をしたいと思います!
駅の向かいにある機関車公園にSL車両が展示されています。運転席にも上れますので、ぜひお立ち寄りください!
この記事を書いた人
- プライベートは全力、仕事はそつなく、脱力系女子。
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