祝!磐田の新駅『御厨駅』に行ってきた

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磐田市

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2020年3月、磐田市に地元住民待望の新駅が完成しました!新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除されたので、ようやく駅を見に行ってきました。

2020年3月「御厨駅」オープン

祝!磐田の新駅『御厨駅』に行ってきた|ハマラボ[ハママツ研究所]

2020年3月14日
磐田市に新しい駅「御厨駅」がオープンしました。

みくりや駅と読みます。

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1987年(昭和62)に地元住民から新駅設置の請願書が提出されてから約30年。
国鉄からJRに代わる、社会の変化など長い道のりを経て、待望の新駅完成です。

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路線図(各駅で張替したのかな大変そう)

磐田駅から3.2キロ、袋井駅から4.6キロに位置します。 県内のJR東海道線の新駅としては、2011年4月に開業した愛野駅(袋井市)以来です。

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橋上駅舎

JR東海道本線と東海道新幹線の上空を自由通路で結んだ橋上(きょうじょう)駅舎となっており、在来線の横を通過する新幹線を真上から眺めることができます。

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駅構内が新幹線スポット

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在来線も上から見れちゃう

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のりばの様子

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駅のホームから見ると上にのりば

駅舎内装には「ジュビロカラー」の水色の装飾を採用。

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ジュビロカラー

駅構内にはしっぺいベンチが

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しっぺいベンチ

駅名の由来

「御厨駅」は新駅周辺の磐田市鎌田が旧御厨村に属し、現在も御厨地区と呼ばれていることから名付けられました。

御厨とは天皇家や伊勢神宮の荘園(神領地)を意味します。
御厨=御(み)「神の」+厨(くりや)「台所」、「神の台所」の意

磐田市鎌田一帯は平安時代、伊勢神宮に供え物を献納する所領地とされていました。
そのため鎌田御厨と呼ばれ海産物などを献納していました。ちなみに、御園(みその)は野菜・果実などを献納する場所。

駅北

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駅北にはヤマハ発動機やNTN磐田製作所をはじめとした大規模工場、サッカーJリーグのジュビロ磐田や、ラグビー・トップリーグのヤマハ発の本拠地ヤマハスタジアムが立地します。

駅前北口広場は、ヤマハ発動機が施設命名権を取得し「ヤマハ発動機Revsサークル(レヴズサークル)」と名付けられ、同社のシンボルマーク「音叉(おんさ)」をモチーフにした高さ12mの巨大な愛称名板モニュメントが設置されました。

上空から見ると音叉マークに見える仕掛け。
インターネットのマップで見られることを想定しているそうです。

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音叉どこ?と思いきや上空からでした

こちらはNTN磐田製作所が設置した街路灯、高さは約8m。
駅のすぐ近くに会社があるので奥には看板塔が写っています

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太陽光発電と風力発電により点灯するハイブリッド照明。災害時には非常用電源として複数のスマートフォンが充電可能です。駅全体で5基設置、古墳群や同社の部品が使われる飛行機や新幹線が描かれたものもあります。

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さすがジュビロ磐田の本拠地、サッカーボール型のベンチ。

道路もトイレも水色、ジュビロカラーがいっぱい。

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北口から東に向かう道

北に向かう道路には、マスコットキャラクターたち。

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しっぺい×ジュビロくん×ジュビィちゃん

駅南

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御厨駅と茶畑の共演

駅南口には、御厨堂山古墳(みくりやどうやまこふん)で出土した鞆型埴輪(ともがたはにわ)のモニュメントや前方後円墳をデザインした車道照明灯が設置されています。

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ともがたはにわ

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モデルの出土品

照明灯のモデルが前方後円墳というのは、さすがに言われないと気づけないかと・・・

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前方後円墳に見えるような見えないような

御厨駅に関連するものにやたら古墳のデザインが出てくるのですが、その理由は御厨駅の周辺に御厨古墳群があるからです。

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駅すぐ古墳

御厨古墳群は新貝・鎌田地区にある、松林山古墳(しょうりんざんこふん)、高根山古墳(たかねやまこふん)、御厨堂山古墳(みくりどうやまこふん)、稲荷山古墳(いなりやまこふん)、秋葉山古墳(あきはやまこふん)の5基の古墳の総称です。古墳群として国の史跡に指定されています。

もっとも大きな古墳である松林山古墳が御厨駅のすぐ南に位置しています。全長約107m、県内第4位の規模を持つ前方後円墳。

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松林山古墳

いざ行ってみると、盛りっとした小山という印象です。

この他にも磐田市には多くの古墳があり、市内全体では900基以上の古墳が発見されています。
御厨駅ができたことで、新しく注目されるものが増えそうですね。

磐田駅

できたてほやほやのため御厨駅ばかりが話題となっていますが、磐田の玄関口といえば磐田駅!

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磐田駅も橋上駅舎なので、在来線の通過を上から眺めることができますね。

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磐田駅も橋上駅舎

駅構内にはジュビロくんがいます。
しっぺいベンチもあるのですが、粘れども粘れども空かず。

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ジュビロくん

さて、御厨駅ができたのは今年ですが、では磐田駅は?となりますよね。

ということで、企画展「鉄道と磐田」の一部を継続展示していた磐田市中央図書館にお邪魔してきました!

中泉停車場

磐田駅の昔の名前は「中泉停車場

1889年(明治22)に東海道線静岡・浜松間が開通し、中泉停車場(現在の磐田駅)が開業しました。

昨年の2019年で130周年!
東京駅開業が1914年(大正3)なので、磐田駅は東京駅よりも長い歴史があります。

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開業の頃の中泉停車場

開業の頃の中泉停車場はホームと踏切の番小屋だけでした。

当時の列車は、中泉(磐田)から東京新橋まで8時間46分。
運賃は、【上等】4円80銭、【中等】3円20銭、【下等】1円60銭。

現在の価格に換算すると、一番下のランクの乗車賃(下等1円60銭)で19,200円
片道9時間弱の上に、現在の浜松・東京間の新幹線往復料金より高いですね。

※当時、米一表60kg=2円、現在の価格では米5kg=2,000円で換算すると、1円=12,000円

2代目駅舎

中泉駅舎は、1915年(大正4)に2代目駅舎に改築。

こちらは市民の方が製作した2代目駅舎の再現模型です。

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2代目駅舎再現模型

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趣のある駅舎

2代目の駅舎の時
1942年(昭和17)に、中泉駅から磐田駅に改称しました。

3代目駅舎

1957年(昭和32)には3代目の鉄筋二階建て駅舎に改築。
近代的になりました。

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3代目駅舎、鉄筋二階建てで少し近代的に

3代目駅舎は実際に目にしている方も多いのではないでしょうか。

4代目駅舎

2000年(平成12)から現在の4代目磐田駅舎になりました。

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いよっ!4代目

それにしても、この4代目磐田駅舎って特徴的ですよね。
初めて見た時は竜宮城みたいだなと思いました(笑)

現在の磐田駅舎のモデルは竜宮城ではなく、遠江国分寺をイメージしたデザイン。

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模型がないということで再現イラスト

以前、磐田市内にあった遠江国分寺の再現模型を探して磐田市役所を訪ねたのですが、残念ながら現在どちらにも展示していないとのことでした。

駅前北口広場のモニュメントは国分寺の七重塔がモデルです。

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遠江国分寺の七重塔がモデル

駅南口には、遠江国分寺の枓栱(ときょう= 社寺建築に用いられる部材)をイメージした4本の赤い円柱があります。南北ともに遠江国分寺づくしですね。

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駅南も国分寺アピール

国分寺は、741年(天平13)に聖武天皇の命令により全国に建てられた施設。遠江(静岡県西部地方)では磐田市に建てられました。当時の要所だったことがうかがわれます。

磐田駅の北口からジュビロ通り(正式名:天平通り)を15分程歩くと遠江国分寺跡があります。国分寺は諸国に建立されましたが、全国的に見ても「国の特別史跡」となっているのは3ヶ所だけです。遠江国分寺跡は、市街地である磐田市の中心部にもかかわらず残った特別で貴重な史跡と言えます。

また駅前北口広場には、市の木でもあるクスノキがあります。
推定樹齢約700年の大きなクスノキは、県指定天然記念物「善導寺大クス」です。

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推定樹齢約700年

この場所にはかつて善導寺(ぜんどうじ)がありました。大クスは善導寺の境内にあったもので、墓所の目印として植えられたものだと伝えられています。磐田駅前の開発でお寺は引っ越しを余儀なくされましたが、大クスだけが残されました。

大きく枝を広げた大クスに見守られているようです。

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大クスの前には2012年に誕生した磐田市のマスコットキャラクター「しっぺい」の像があり、今と昔が共存しています。

豊田町駅

忘れてはいけません、磐田市にはもうひとつJRの駅がありますよ。豊田町駅!

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豊田町駅は1991年(平成3)12月14日に開業。 1987年(昭和62)4月に国鉄からJRに民営化されて以降、県下在来線では初めての新駅です。

豊田町駅も橋上駅舎なので、磐田市内のJRは全て橋上駅舎ですね。

駅舎にはステンドグラスが

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北側のステンドグラス

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南側のステンドグラス

藤の花をデザインした2種類のステンドグラス。 時間帯によっては、ステンドグラスが床に色とりどりの影を落とすさまが楽しめそうです。

駅北

駅周辺には町を象徴するモニュメントがあります。

駅北口には熊野御前(ゆやごぜん)

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熊野御前

力強い藤づるに支えられた天板の上に熊野御前が立っています。

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駅北口の藤棚

駅の北口と南口にはそれぞれ藤棚があります。
豊田町にある行興寺は「熊野の長藤」で有名ですね。

「熊野の長藤」の詳しいお話はこちら。 なんとマンガで解説しております。

駅から熊野の長藤までは散歩道「藤と香りの道」がひろがっています。

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駅南

駅南口には鳩の像があります。
くわえているのは、平和の象徴ハトにオリーブの枝ではなく「稲穂」のようです。(なぜだろう)

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はとぽっぽ

こちらは、香りの鐘。

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香りの鐘

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もしかして香りが流れてくる?のかと思ったりしましたが、流れるのはメロディーでした。

開業時の様子

今でこそ当たり前のようにそこに存在する豊田町駅ですが、誕生の際にはそれはそれは喜ばれました。

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豊田町民が待ちわびた新駅

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盛大に祝っている様子

御厨駅の開業時と同じように、当時の豊田町も大盛り上がり。
多くの人々に開業がお祝いされました。

結果報告

御厨駅の誕生から、市内の他の駅も気になるようになったのですが、駅を調べていたら磐田市が歴史と深く関わりがある土地という印象が強くなりました。何気なくあるモニュメントも由来を見てみるとその土地のことを知ることができますね。

駅の歴史はまちの歴史!

おまけ

駅を調べていたら駅スタンプの存在を知りました。 せっかくなので収集してみることに。

磐田駅の改札窓口で駅員さんにお願いすると、駅スタンプのセットを出してくださいました。

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ごそっと出てきた磐田駅スタンプ

磐田駅には2種類の駅スタンプがありました。

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磐田駅スタンプ『旧見付学校とつつじの花』

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磐田駅スタンプ『遠江国分寺七重の塔』

豊田町駅の改札窓口は、運が悪いと無人化していて駅スタンプがもらえないようです(笑)

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豊田町駅まさかの無人駅タイム

時間を変えて、リベンジ!

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ひょいっと出てきた豊田町駅スタンプ

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豊田町駅スタンプ『熊野の長藤』

御厨駅はウキウキしながら改札窓口に行ったんですが… 残念なことに御厨駅の駅スタンプはありませんでした!

現在JRは新しい駅スタンプを作製していないそうです。
今あるスタンプも壊れたら終わり。

今後ゲットできなくなるやもしれぬ駅スタンプ、大事にしますね。

この記事を書いた人

とり
とり
文鳥を飼っています。

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