最強チートな御利益GET!法多山の万灯祭
公開日:2020/07/20
袋井市にある厄除けで有名な法多山では、毎年7月9日と10日に「万灯祭」と呼ばれるお祭りが開催されます。
そのうち7月10日は、参拝すると「46,000日分の御利益を得られる」というべらぼうにありがたい日。これはぜひ行っておきたい!
法多山尊永寺
法多山尊永寺は袋井市にある高野山真言宗に属する寺院。
725年(神亀2)に行基によって開かれたと伝えられ、ご本尊の正観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)は厄除開運の御利益に霊験あらたかであるとして、厄除観音と呼ばれています。
寺号の「尊永寺」よりも山号の「法多山(はったさん)」の名で親しまれ、名物の厄除だんごが有名。「遠州三山」の1つとして、初詣や季節の催しには県内有数の賑わいをみせます。
法多山最強の日「7月10日」
法多山には月に1度、その日に参拝すると何日分もお参りしたのと同じだけの御利益が得られる功徳日(くどくにち)というありがたい日が存在します。近隣の人々の間では古くからお茶湯日(おちゃとうび)とも呼ばれ、雨が降ろうが風が強かろうが槍が降ろうがお参りを欠かさないという人は少なくありません。
その中で最も深~い御利益があるのが7月10日の万灯祭。
一度のお参りでなんと「46,000日分の御利益」を得られる日です。
46,000日はおよそ126年に相当するので、一度のお参りで「一生分の御利益が得られる」というスーパーチートな日。
- 1月1日(100日分)
- 2月28日(90日分)
- 3月4日(100日分)
- 4月18日(100日分)
- 5月18日(100日分)
- 6月18日(400日分)
- 7月10日(46,000日分)
- 8月24日(4000日分)
- 9月20日(300日分)
- 10月19日(400日分)
- 11月7日(6000日分)
- 12月19日(4000日分)
「功徳日」は特別な「縁日」
功徳日は寺社によって異なりますが、観音様を祀る寺院では7月10日を46,000日分の功徳日にするところが多く、浅草寺や京都の清水寺も江戸時代から「四万六千日(しまんろくせんにち)」として多数の参拝者が訪れます。
なんで46,000日分の御利益?
この「46,000」という数字。
実はどこから来たのか定かではありません。
一説によると、米の「一升マスに入る米粒がおよそ46,000粒」だから、「一升(米46,000粒)」と「一生(46,000日=126年)」をかけた
のではないかと言われています。
ここで、「へぇ、お米一升って46,000粒なんだ~」と覚えるのはちょいとお待ちくだされ。
江戸時代の升座(ますざ=度量衡の役所)では一升は「ムシヤフナ(64,827粒分)」との記録が残されており、実際に一升(1.5kg)はおおよそムシヤフナに近い米粒の数になることが現代でも確認されています。
一升の米粒が46,000粒(126年分)と64,827粒(177年分)の説、どちらも江戸時代には伝承されていたようですが、そもそも江戸時代の人にとっての一生は126年もないでしょうに。現代人の寿命としても前人未踏の域です。
「一升」=「一生」は、あくまで一説でございます。
法多山万灯祭(昼の部)に行ってきた
7月9日と10日の法多山万灯祭では、本堂前や石段に人々の願いが込められた何千基もの灯籠が並びます。
前述のとおり、7月10日はお参りをすると一年でもっとも御利益があるとされる功徳日。
一度のお参り得られる御利益は「46,000日分」。
さらにさらに「この日に灯籠を献ずるとその御利益は倍増する」と言われているそうです。
「今なら1円で46,000円分のお買い物ができる」&「Buy 1, Get 1 Free」みたいなこと言ってますよ。
とんでもないな。
これは行くしかないですわ。
ええ、ええ、倍増させに行きましょうとも。
一生分の御利益をさらに倍増させて、来世の分までいっちゃいましょう。
万灯祭で灯籠を献灯してみる
ということで、万灯祭の当日に献灯を申し込みに行ってきました。
※当日の申し込みは限定・先着順
やってきました法多山
今年の7月10日は平日なので、日中はそこまで混雑していない様子。
所々に飾られた風鈴
雨が降ったり止んだりする中、本堂を目指して行きます
本堂前の階段には灯籠がズラリ
まずは手水舎へ
手水舎は柄杓の利用と流水の利用が選べる仕様。
飾られた花々が、訪れる人の目を楽しませます。
かわいい花々がお出迎え
では、本堂祈祷受付窓口へ向かいます。
本堂祈祷受付窓口
本堂祈祷受付窓口5番の献灯受付にて献灯申込票を受け取り、記入します。
願い事を書きたまへ
祈祷の種類はここから選択
個人の願い事は1つ、法人の願い事は2つまで可能。
難しい四字熟語には親切な説明があります。
諸願成就って便利だな
願い事を記入し、祈祷受付で献灯ご奉納料1,000円を支払ったら、職員の案内についていきます。
てくてく階段へ向かう
灯籠は配置が決まっていて、当日分の献灯は階段ゾーン。
昼間用の蝋燭に点灯
願い事を灯籠の後ろに貼り付けて、昼間用の短い蝋燭に火を灯します。
夜には長い蝋燭に変えてまた点灯するそうです。
浜松ラボ「ハマラボ」の灯籠
願い事は、「商売繁昌」と「交通安全」。
法人として、ここはやはり「商売繁昌」、あとは取材で出掛けるので「交通安全」をチョイス。
「万灯祭」にて灯りを献ずると御利益が倍増するということで、来世も事故には遭わないであろうと期待!
無事に献灯が済んだら「四万六千日功徳札」をいただきました。
お次はご本尊様にお参り
献灯が済んだので、お次はご本尊様にお参りをします。
ソーシャルディスタンスのためか、昼間の皆様は一人ずつ順番に並んでのお参り。
46,000日分の御利益よ
なにとぞ
法多山限定 厄除ほおずき
ほおずきは漢字で「鬼灯」
灯籠を献灯した階段のすぐ横では、夏の風物詩「ほおずき市」を開催していました。
法多山のご本尊で厄除祈願をされた「厄除ほおずき」の鉢植えが並んでいます。
ほおずきは、厄除けや無病息災を願う縁起物として人気。また、お盆のほおづきには、帰ってくるご先祖様が迷わないように提灯を飾るという意味合いも。
ほおずき市、浴衣で来場した女性にはプレゼントが
今年は手ぬぐいのプレゼント
夏の法多山を散策してみた
夕方の灯籠点灯まで時間があるので、夏の法多山を散策。
お線香の煙を浴びて厄除
チンアナゴみたい
本堂回廊には風鈴が
夏の風物詩・風鈴の展示
2020年の遠州三山「風鈴祭り」は中止ですが、法多山では風鈴の展示を実施中(7月1日~8月31日)。
換気のため祈祷殿入口を開放しているので、風鈴の音は鳴らないようにしてありますが、風になびく様は涼しげです。
ライトアップの風鈴も
風鈴の販売もしています
風鈴見てたら目に飛び込む厄年情報
御茶湯接待所では冷茶をいただけました
風鈴が描かれた限定の御朱印
あじさい柄の御朱印帳
夏季限定(7~8月)かき氷の販売
法多山のだんご茶屋では、夏だけ食べられる夏季限定・だんご屋さんのこだわりかき氷「厄除氷(やくよけごおり)」を味わうことができます。
厄除氷の売り場はだんご茶屋テラス
左・厄除氷500円/右・ミルクトッピング+50円
厄除だんごを5本まるごとトッピングした「厄除氷」のシロップはだんご茶屋オリジナル。袋井産抹茶100%をたっぷり使用した遠州抹茶味。
ほじくれどもほじくれども抹茶
シロップはどこを食べても中までしっかり染み染み~。抹茶だから渋い大人向けかと思いきや、甘いんです。かと言って甘すぎることもなく、大人も子供も食べやすいちょうど良い甘み。ペロッといけちゃいます。これは好きだー!
- 夏季限定・厄除氷(7月1日~8月31日)
- 販売時間 10:00~16:00(売り切れじまい)
功徳日限定の厄除団子
法多山と言えば名物「厄除だんご」をお土産に買うのが定番。
いつもは白いおだんごですが、毎月一度の「功徳日」にだけ袋井産のお茶を粉状にして練り込んだ「茶だんご」が限定販売されます(1月1日を除く)。茶だんごは、功徳日に朝早くから参拝する人向けに特別なサービスとして発案されました。
もちろん7月10日は法多山最強の功徳日なので「茶だんご」を販売する日!
限定茶だんごをゲットしようと、灯籠の献灯よりも前に向かったのがだんご屋。
時刻は午前11時前…
売り切れです!
朝の8時から販売していた午前の部の茶だんごはすでに売り切れ。
なめてました。茶だんご、めちゃくちゃ人気です。
通常の功徳日では午前のみの販売ですが、万灯祭に限っては午後の部も販売があるということでリベンジ。
16時30分頃
夕方17時から午後の部、販売開始30分前に向かいましたがすでに行列。
販売開始するとサクサク進む列
右の券売機は通常の厄除だんご用、左の窓口が「茶だんご」引換券の売り場です。
引換券を持って、だんご茶屋へ
茶だんごゲット
買えて満足。めちゃくちゃ満足~
江戸時代に将軍家より「くし団子」と命名された法多山の厄除だんご。
5本の串にさした団子はそれぞれ、頭・首・胴体・手・脚を表しており、食べることで厄除けになるとされています。
そのため、「1つの団子(串5本)を一人で食べないと御利益がない」「串5本を一度に口に入れないと御利益がない」「団子を買った人は自分で食べずに配るのが厄除け」などと様々な説があります。
「茶だんご」を購入している人の多くが複数買っているので、(厄除けで)配る人が多いのは確かですね。
法多山万灯祭(夜の部)も行ってきた
万灯祭は夕方18時頃から灯籠の点灯がスタート。
点灯時間より少し早め、再び本堂前に向かいます。
浴衣姿の素敵な女性たち
本堂前は午前中より多くの人が
蝋燭に灯りがともされるのを待ちます
無病息災や家内安全を祈願した灯籠は1500基。 法多山の職員が手分けして、ひとつひとつ蝋燭に灯りをともしていきます。
これは大変だ
ひとつずつ灯りをともし…
おっと、二刀流
灯りをともしたら、すかさず屋根をかぶせます。 今年はあいにくのお天気のため、雨で蝋燭の灯りが消えないように灯籠は屋根付き。
小さなおうちみたいでかわいい
全ての灯籠の蝋燭に灯をともす作業が終わったら、暗くなるのを待つのみ。
まだ明るいので灯籠はほんのり色づく程度
少しずつ暗くなってくるのに伴い、人出が増えてきました
お仕事終わりの人や家族連れの人々がどんどん増えてきた
境内は幻想的に
万灯祭、インスタ映えも抜群。訪れる人の多くがスマホで灯籠の写真を撮影していきます。
実は何年か前に万灯祭に来たことがあるのですが、当時はまだスマホユーザーも少なく、今ほど写真を撮る人が多くなかった印象。
時折雨が降る
雨で濡れた路面に反射する灯籠
「ハマラボ」の灯籠の様子は如何に
さてさて、忘れてはいけないのがハマラボの灯籠。 その様子をきちんと確認せねば!
階段にある「ハマラボの灯籠」
完全にどれだよ状態ですが、灯籠が置かれた階段の玉垣(石材の柵)に刻まれた奉納者のお名前を覚えておいたので大~丈夫。
この子です!
ハマラボの灯籠もちゃんと光輝いてます
「商売繁昌」
「交通安全」
来世の分まで何卒よろしくお願いします。
「四万六千日功徳札」は神仏コーナーへ
功徳日で一生分以上の御利益をGETするだけでなく、献灯で御利益倍増とは知らなかった!
茶だんごに夏の風物詩の厄除氷や風鈴、夜は幻想的な灯籠、と1日でいくつもの楽しみがギュッとつまった法多山万灯祭。
毎年行ったら、輪廻転生、未来永劫厄除祈願かな。
晴れた年は屋根なし灯籠
この記事を書いた人
- 文鳥を飼っています。
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