“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮

掛川市

その昔、遠江国一宮であったという格式高い神社、事任八幡宮。
「事任」は「ことのまま」と読み、その名の通り、祈願したことがことのままに叶う神社として人気を博しています。
今回はそんな事任八幡宮とはどんなところなのか調査してきました!

事任八幡宮とは?

事任八幡宮は、掛川市八坂にある神社です。
旧東海道沿い、日坂宿の西の入り口に位置しています。
その歴史は古く、詳しい創建年は不詳ですが、第13代成務天皇のころ(131年~190年)であるという記録が残っているのだとか。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

主祭神は己等乃麻知比売命(ことのまちひめのみこと)という女神で、真を知る、言の葉で事を取り結ぶ、言の葉を通して世の人々に加護を賜う神として信仰されています。
古くは主祭神にちなみ、真知乃神(まちのかみ)、任事神社(ままのことじんじゃ)などと呼ばれていました。

平安時代に八幡信仰が広まると、源頼義が石清水八幡宮から八幡の神を勧請し、「日坂八幡宮」「八幡神社」とも呼ばれるように。

その後世の中の流れから、己等乃麻知比売命を主祭神とできず「ことのまま」が忘れられかけた時代を経て、昭和22年(1947年)の社格廃止を機に現在の「事任八幡宮」へと改称しました。
主祭神を元々の御祭神である己等乃麻知比売命に戻すことができたのは平成に入ってから。
己等乃麻知比売命を改めて里宮に迎える「ことのままおこし」を行い、現在は主祭神とともに八幡大神三柱を祀る神社となっています。

1800年以上も続く歴史の中には様々なことがあったのですね。

事任八幡宮の境内を調査!

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

旧一号線沿いにある入口から太鼓橋を渡り、趣ある石造りの鳥居をくぐって境内へ。
現地調査開始です!

鳥居を越えてまっすぐ進むと、手水舎と社務所がありました。
すぐ左手には、立派な拝殿が見えています。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

手水舎で身を清めてから、階段を上り拝殿へ。奥には本殿が鎮座しています。
階段には御遷座1210年を祝う垂れ幕が下がっていました。

創建は131~190年ごろとされる事任八幡宮ですが、この地に神社を構えたのは大同2年(807年)のこと。
元々は旧一号線を挟んで北側の本宮山に祀られており、天皇の勅命を受けた坂上田村麻呂が、東征の際に現在の場所へと遷座、再興させたのだそうです。

少し変わったお参り?

その遷座により、事任八幡宮には少し変わったお参りの方法があります。
社務所にはこんな案内が。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

北側にある本宮山には現在もことのままの神様を祀る社があり、事任八幡宮で参拝を済ませてから、そちらにもお参りに行かれる方が多いのだとか。
社務所に置いてある「ふくのかみ」を1枚手に取り、旧一号線沿いへと戻ります。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

太鼓橋のすぐ奥にある、赤い歩道橋を渡り、本宮山へ。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

ここからは元々本殿があった場所にある社まで、271段の階段を上ります。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

きれいに整備されていますが、長い石段はなかなかの運動量!木々に囲まれた山道をひたすら上っていきます。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

なんとか無事本宮に到着。
小さな社の周りには、白い石が敷き詰められています。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

本宮へのお参りの方法は、社務所でもらったふくのかみを使ってこの白い石を3つ、心を込めて磨くこと。
1つめの石は神様のために、2つめの石はみんなのために、3つめの石は自分のために磨くと、福を授かるといわれているのだとか。

“ことのまま”に願いが叶うよう、ハマラボ研究員も心を込めて磨いてきましたよ!

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

「ことのままの神」は枕草子にも登場

長い石段を上ってまで本宮にお参りをする人々が絶えないのは、古くから「ことのままの神」が霊験あらたかであると言い伝えられているから。
実はあの清少納言の「枕草子」にも、ことのままの神のことが書かれているんですよ。

"布留(ふる)の社。龍田(たつた)の社。花ふちの社。みくりの社。杉の御社、しるしあらんとをかし、ことのままの明神、いとたのもし。さのみ聞きけんとや言われたまはんと思ふぞ、いとをかしき。" 「枕草子」

この「ことのままの明神、いとたのもし」の文言は、さまざまな文献の紹介文に引用されているほか、例大祭のポスターデザインに使用されたこともあるのだそう。
枕草子が書かれた平安時代、都にまで「ことのままの神」の信仰が伝わっていたことがうかがえますよね。

事任八幡宮_“ことのまま”に願いが叶う?事任八幡宮|ハマラボ[ハママツ研究所]

ただこの一文の現代語訳については、

清少納言は「ことのままの明神」を「言のままに願いを叶えてくれる神」としてではなく、「言の葉を通して世の人々に加護を賜うことよさしの神」としてとらえており、「高い神が御言葉を以て、また事になぞられて顕世に御力をする、真を伝えてくださる」ことが神徳であるにもかかわらず、それを理解せず「願いが言のままに叶う」として参拝する人々を皮肉った文章だ。

とする主張もあるため解釈が分かれており、「いとたのもしの論争」と呼ばれる論争にまで発展しているのだとか。
どちらにせよ、かの清少納言がその信仰と、神徳を知るほどに古くから名のある神社であることは間違いなさそうです。

実際に“ことのまま”に願いが叶うかどうかは自分でお願いして試してみるしかありませんね!
ぜひ事任八幡宮を訪れた際には、本宮まで参拝してみてください。

結果報告

趣ある素敵な神社でした。参拝される方が多くいらっしゃったのも印象的です。
本宮までの階段は長くはありますが、静かな森の中を歩いてくのはリフレッシュにもなりました。不安な方は杖の貸し出しもあるのでご利用くださいね。
また、拝殿、本殿では文武の神である八幡大神も祀っているので、“ことのまま”の神様だけでなく八幡様へのお参りも忘れずに!

この記事を書いた人

ハママツ研究所
ハママツ研究所
浜松を愛し、浜松に愛されることを目指して日々研究に没頭中

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