粟ケ岳の山頂にある阿波々神社(あわわじんじゃ)

粟ケ岳の山頂にある阿波々神社(あわわじんじゃ)

掛川市

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粟ケ岳というと、山腹に書かれた「茶」文字がトレードマークですが、その山頂に神社があるのをご存知でしたか。
神が宿る巨石や遠州七不思議の一つとなっている井戸など見所がたくさん。
ぜひ、粟ケ岳を訪れた際には寄って欲しい神社です。

桜モチーフが可愛い阿波々神社(あわわじんじゃ)

なんだか、あわてているようでかわいい名前の阿波々神社(あわわじんじゃ)。
粟ケ岳の休憩どころである「かっぽしテラス」から徒歩数分。 かっぽしテラス手前の入り口、または、かっぽしテラスから続く裏道から電波塔の横を通り境内に入ることができます。

粟ケ岳の山頂にある阿波々神社(あわわじんじゃ)|ハマラボ[ハママツ研究所]

大きな電波塔

阿波々神社では、阿波比売命(あわひめのみこと)をお祀りしているとのこと。 阿波比売命(あわひめのみこと)、別名 天津羽羽神(あまつははのかみ)は、天照大神 (あまてらすおおみかみ) が隠れた天の岩戸を神格化した天石門別神(あまのいわとわけのかみ)と言う神様を親にもち、ご託宣の神と呼ばれる事代主命(ことしろぬし)を夫に持つ女神様。 生産の神であり、子授かり、安産成就などのご利益があるそうです。

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到着!

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周辺図

周辺図をざっと確認して、

  • ①拝殿及び授与所
  • ②無間の井戸
  • ③粟ケ岳の山頂
  • ④句碑と歌碑
  • ⑤磐座跡
  • ⑥地獄穴

この順番で見学していくことにしました。

①拝殿及び社務所

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本殿

至る所に桜をモチーフにした紋があり、ピンクが可愛らしく、女神を祀る神社らしい仕様になっていました。

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かわいい〜

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あ!こんなところにも桜!

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本堂のすぐ隣が授与所

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さくらのおみくじ

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授与所でお話を聞く

阿波々神社の神紋は長い歴史の中でなくなってしまったらしく、この桜の紋は桜の名所である粟ケ岳と本社にちなんで後に考えられたものなんだそうですよ。私は可愛らしくて好きだなあ。

可愛らしいといえば、神社のアイドル 狛犬をチェック。

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お目々のアイラインかわいい

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ちょっと!その足蹴にしてるの子供の狛犬!?

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ぎゅむ

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ボク、耐えます

②無間の井戸

遠州七不思議の一つとされているスポット「無間の井戸(むげんのいど)」。

昔、粟ケ岳の山頂には鳴らすとどんな願いでもかなってしまう無間(むげん)の鐘があった。

その噂を耳にした人々が山頂へ殺到し、その混雑と殺伐さは、怪我をしたり突き飛ばされて落ちて亡くなってしまう人も出るほどであった。

その悲惨な現状を目の当たりにした阿波々神社の住職は、その鐘を井戸に投げ込んでしまった。
それ以来、その井戸は「無間の井戸(むげんのいど)」と呼ばれるようになった。

「え〜い!こんなものがあるからいかんのじゃ!」という住職の荒療治ですか。
「余計なことすんな!」と住職をなんとしてでも阻止したい人もいたと思うので、てんやわんやで鐘を取り合って揉みくちゃになったのではと、その様子を想像すると可笑しくもありますね。ミッション完遂した住職、フィジカル強いな。

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社が見える

無間の井戸へは本堂の奥から続く道から詣ることができます。

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無間の井戸

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今はひっそりと佇む

③粟ケ岳の山頂

粟ケ岳の真の頂上は、阿波々神社にあります。
山頂看板は原生林が豊かな境内の中を通るトレッキングコースの傍にありますが、すでに山頂付近に建つ社殿からはアップダウンのない山道を少し歩くだけでたどり着くことができます。

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唐突かつ素っ気なく現れた山頂看板

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④句碑と歌碑

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境内には、江戸時代前期の俳諧師 松尾芭蕉の句碑と江戸時代後期の国学者 石川依平の歌碑がありました。

こちらは松尾芭蕉の句碑。

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馬に寝て 残夢月遠し 茶のけぶり 松尾芭蕉

この句は芭蕉が金谷の里(島田市)を旅していたときのことを詠んだ句。
その句の前文にはこの句を読んだ時の状況が書かれており、その現代語訳がこちら。(少々意訳かもしれません)

( …月のかすかに見える、日も昇らぬ早朝に馬に乗って旅立ち、数里進んできたがまだ鶏も鳴かない。杜牧の早行(杜牧という名の中国の詩人の早行という詩)のような夢のまどろみも小夜の中山に至ったところで、はっと目が覚めた。)

小夜の中山こと中山峠は、掛川市にある東海道の三大難所の一つ。
その難所を目の前にして読んだ句なんですね。しかも、めっちゃ朝早い。

日が昇らない夜明けからだんだんと周りの民家起き出す朝になったこと、香ばしいお茶の香りのイメージが伝わってきて素敵ですね。これから難所の小夜の中山に臨む芭蕉ですが、お茶の香りで少しは心が和んだのでしょうか。

こちらは、国学者 石川依平の歌碑。

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「群山を 麓になして とりよろう 阿波々高嶺は 神さびにけり」 (中山峠などの山の連なりの一番端に鎮座している阿波々高嶺はなんと荘厳で神秘的であろうか) 石川依平

掛川市出身の石川依平が故郷の山を賛美している歌。
とりよろうは漢字で「取り装ふ」。身なりをととのえる、などの意味があります。「そびえる」などの表現でなく「取り装ふ」としたところに山の美しさを表現しているのかな、神の降り立つ山だとされていたから場として整っているという意味を持たせたのかな、などといろいろ考えさせられますね。
「神さびにけり」は、「神さびる」という動詞!「古びる」とか「神々しく見える」という意味があるそうです。初めて聞く動詞だなあ。

⑤磐座跡

さあ、神のよりしろとされる巨石群 磐座跡を目指しさらに森の中へ。

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境内はトレッキングコースの一部になっており、看板の示す矢印の方へ導かれるまま進み、磐座跡の後側からぐるっと右回りに見ていくことに。 岩が大きすぎて時々自分がどこを歩いているのかわからなくなりますが、ハイキングコースに沿って行くことで満遍なくみることができました。

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大きいなあ〜

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こんな風に絶妙なバランスで岩があるって不思議

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磐座跡 正面

生茂る樹木でわかりづらいのですが、奥に巨石群がそびえていてすごい迫力。

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巨石にここまで近づける箇所もあり、その大きさに驚愕

⑥地獄穴

巨石群の中には「地獄穴」という恐ろしいスポットも。

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この見晴らしの良さそうな切り立った岩の脇にポッカリと穴を開けているのが「地獄穴」。
無間の鐘を欲望のままついた亡者がここから地獄に落ちたと言います。

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地獄へ続く地獄穴

地獄穴は二つあり、その奥は未だ知らずということ…。
覗いてみましたが、本当に真っ暗でたぶん空洞。
なんだか、じわじわと怖いスポットです。

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脇に地獄穴があるとは思えない、とてもリラックスした様子

結果報告

見所たくさんありますね〜!
社殿付近のみの探索の場合は普段着で大丈夫ですが、ガッツリ境内を散策したい方は運動靴と歩きやすい格好がおすすめです。(巨石群のところが結構アップダウンがあるので)
個人的には、磐座跡がすごくオススメですね。どうして山頂にこんな大きな岩があるんだろうと自然の不思議とスケールの大きさに感動しました。

この記事を書いた人

さんかく
さんかく
猫と一緒に暮らし始め、猫アレルギー疑惑が払拭されました。猫の毛ってすごい空中に舞いますね。ふわふわ。

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