謎スポット【遠州七不思議】石が泣く?夜泣石伝説

謎スポット【遠州七不思議】石が泣く?夜泣石伝説

掛川市

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遠州各地の伝説や怪談にまつわる奇妙なスポットをご紹介。
第二弾目は「夜泣石(よなきいし)」。
静岡県遠州地方に伝わる七不思議(全部合わせると七つ以上ある)の一つとも言われている。

夜泣石伝説

掛川には、夜な夜な声を出して泣いたとされる伝説の石がある。石には殺された妊婦の魂が宿っているらしい。

その昔、小夜の中山に住むお石という身重の女が、菊川の里へ働きに行っての帰り、中山の丸石の松の根本でお腹が痛くなり苦しんでいる所へ、轟業右衛門(とどろきごうえもん)という者が通りかかり介抱していたが、お石が金をもっていることを知り殺して金を奪い逃げ去った。

その時お石は懐妊していたので傷口より子どもが生まれ、お石の魂魄(こんぱく=死者のたましい)がそばにあった丸石にのりうつり、夜毎に泣いた。里人はおそれ、誰と言うとはなく、その石を「夜泣石」と言った。

傷口から生まれた子供は音八と名付けられ、久延寺の和尚に飴で育てられ、大和の国の刀研師の弟子となった。 そこへ轟業右衛門が刀研にきたおり、刃こぼれがあるので聞いたところ、「去る十数年前、小夜の中山の丸石の付近で妊婦を切り捨てた時に石にあたったのだ」と言ったので、母の仇とわかり、名乗りをあげ、恨みをはらしたということである。 その後、弘法大師がこの話を聞き、お石に同情し石に仏号をきざみ、立ち去ったという。

滝沢馬琴の『石言遺響(せきごんいきょう)』より

夜泣石は二つある?

殺されたお石の魂がのりうつって泣いたという伝説がある夜泣石だが、どうやら掛川市内には二つの夜泣石が存在するようだ。

・国道1号線沿いの「夜泣石」
・久延寺境内の「夜泣石」

よし、両方とも見に行こうではないか!

国道1号線沿いにある「夜泣石」

一つ目は国道1号線沿い、小夜の中山トンネル東口にあるドライブイン小泉屋の裏の高台にある夜泣石。

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「遠州七不思議 小夜の中山夜泣石」、大変わかりやすい入口だ。

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石段を30mほど上がると緑が広がる小さな広場があり、その一角に夜泣石が鎮座していました。

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後光差す夜泣石(時間帯のせい)

近くに寄って見てみると、たしかに丸い石。 大人(中肉中背成人女性の私)が丸まったサイズより大きいのではなかろうか。

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その昔に計測したら1,125kgの重さがあったらしい

夜毎に泣いたとされる石……、泣き声というとつい「おぎゃー!」を連想してしまいますが、泣いたのは赤子ではなく母親であるお石。助けを求めるために泣いたともいわれているので嗚咽じゃ声量不足だろうし、結構激しめな泣き声なのだろうか。「ぎゃー」だと叫び声だし、「うぉん、うぉん」「えぐっ、ひぐっ」とか?どれもしっくりこないな。

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夜泣石「ぴえん」

伝説によると「お石に同情した弘法大師が石に仏号(南無阿弥陀仏のこと)をきざみ」というお話だったので、石の表面をよぉく見てみると。

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横から見ると、おや?

正面から見た時には分かりませんでしたが、横から見ると文字らしきものがありました。うーん、さすがに「南無阿弥陀仏」かどうかは識別できません。

小泉屋でいただく!夜泣石名物「子育飴(こそだてあめ)」

お石の傷口から生まれた子どもを久延寺(きゅうえんじ)の和尚が水飴を与えて育てたという話から、伝説にちなんで生まれたのが夜泣石名物「子育飴」

昔はお乳が出ないから水飴で育てるなんてことがよくあったのでしょうか?水飴だけで本当に赤ちゃんが育つのかは定かではありませんが、子育飴はもち米と麦芽から成る麦芽糖を煮つめているので砂糖や添加物は不使用。赤ちゃんでも安心の水飴なのだそう。

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名物「子育飴」は夜泣石のすぐ横にあるドライブイン小泉屋(木曜定休)で味わうことができます。

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名物「子育飴」 棒タイプは1本100円

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甕の中の水飴を見せてくださいました

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こちらはお持ち帰り用

お持ち帰り用のサイズは3種類(小700円・中1200円・大1800円)。

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子育飴味のソフトクリームもある!

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ほんのりベージュ色のソフトクリームは、麦芽の香ばしさと甘みが口に広がります。

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お持ち帰り用の子育飴が昭和のお父さんみたい(寿司折)

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小泉屋では子育飴以外にも、そばやうどんの軽食、おでんも販売。寒い時期にはうれしい!

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懐かしのお菓子や

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まむしの粉末!?まである

久延寺境内にある「夜泣石」

もう一つの夜泣石は、旧東海道沿い、小夜の中山峠の中腹に位置する久延寺(きゅうえんじ)の境内にあります。久延寺は夜泣石伝説の物語にも登場するお寺。伝説内では久延寺の和尚がお石の傷口から生まれた子供を育てたとされています。

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掛川城主山内一豊が徳川家康をもてなした茶亭の跡地や、その礼に家康が植えたとされる五葉松の跡があるなどで有名な古刹(こさつ=由緒ある古い寺)でもある。

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この日、ひと気のない境内にいたのは……

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ねこ!

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なぜか睨まれておる

境内を進むと、本堂の右横に鎮座する夜泣石を発見!

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こちらも丸くて大きな夜泣石だ。大きさも同じくらいはありそう。

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国道1号線沿いの夜泣石は大福型の少し平べったい丸、それに比べると少し立体的。石の表面には少し苔がついていてところどころ緑がかっている様子。

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弘法大師が石にきざんだとされる仏号(南無阿弥陀仏)らしき文字は見当たらなかったかな。

扇屋でいただく!夜泣石名物「子育飴」

久延寺の横にも夜泣石名物「子育飴」を味わえる店があります!

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旧東海道沿い久延寺近くの扇屋(土日祝のみ営業)。

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口伝では宝永年間(1704~1710)頃の創業といわれる、300年以上にわたり峠を越える旅人をもてなしてきた茶屋。現在も昔ながらの製法で子育飴を作っています。

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趣のある店内

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お目当ての子育て飴を発見!

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その場で食べる棒タイプは1本100円

「おいしいぼうの子育てあめ」をずっと「おいしいほう」と読み間違えていたので、もしかしておいしくない方もあるのか?と店内で失礼な勘違いをしていました。おいしい棒(ぼう)だよ!

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お持ち帰り用

お持ち帰り用のサイズは2種類(左250g 600円・右400g 1,200円)。

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子育飴の横にあったのは、歴代の子育飴のパッケージでしょうか? 現在使用しているのは真ん中(子育飴)と右下(子育飴大)ですね。

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店内には小夜の中山スタンプや

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お手頃価格のかき氷

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うれしいお茶のサービスも

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おっと、遠州七不思議の本もあるじゃないですか!

夜泣石が二つあるのはどうして?

掛川市内を訪ねると確かに二つの夜泣石が存在していました。さてはて、どうして二つもあるのだろうか?その理由を探ってみました。

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尋ねてみたのは小泉屋の店員さん

夜泣石が小泉屋のすぐ裏手にあったので、お店の方にお話を伺ってみることに。すると「裏にある夜泣石を管理しているのは小泉屋」だと教えていただきました。これは夜泣石に詳しそうだ!

置いてけぼりにされた夜泣石

お店の方のお話によると、もともと夜泣石が存在したのは別の場所。

明治14年に東京で開催された第二回内国勧業博覧会に夜泣石が出品されたが、当時すでに東京では張りぼての石の中に赤ん坊を入れて泣かせるという夜泣石を真似た見世物が大人気となっており、本物の夜泣石は泣かないと不評。

人気が出なかったために帰りの運送費が不足し、東京からの帰路、船から降ろしたところで資金が尽きて置き去りにされてしまった。それを現在の場所に運んだのが小泉屋と有志の方なのだそう。

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ふむ、国道1号線沿いが伝説の夜泣石なのか

ならば、もう一つの久延寺の夜泣石は一体何なんだ?と疑問を抱きますよね。

なんと久延寺にあるのは夜泣石によく似た石で(夜泣石を久延寺に置きたいと何度かお寺と訴訟にもなったが現在の場所に置くことに決まった)夜泣石伝説に登場するお寺としては夜泣石がないと困るからと、妊婦の供養塔として用意した石なのだそう。

よく似た石だったとは驚きです。 夜泣石、複雑な事情がおありのようで。

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銀座松坂屋?

そういえば、夜泣石の横にはなぜか「銀座松坂屋」と刻まれた石があった。気になったのでそちらも確認してみると、東京・銀座の松坂屋で開かれた物産展に展示された記念に奉納されたものだとか。

明治14年に東京の博覧会では飛ばず鳴かずだった夜泣石。昭和11年の東京・銀座の松坂屋で開かれた物産展では大盛況だったそう。(大盛況ゆえにそのあと石をめぐって争うことにもなったのかな……)

夜泣石伝説はさておき、明治・昭和のはじめの時代に地方から東京を2回も旅した石、しかも1トンを超えるめちゃくちゃ重い石はある意味で伝説的なのでは。

夜泣石がもともとあったという場所へ行ってみた

もともとは現在とは別の場所にあったという夜泣石。 ならば行ってみようではないか「夜泣石がかつてあった場所」へ!

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かつて夜泣石が置かれていたのは旧東海道の日坂。 広重の東海道五十三次(保永堂版東海道 日坂)の舞台にも描かれた場所です。

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訪れてみると、現在は「夜泣石跡」として残っていました。

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石碑によると、「明治元年まではこの道の中央にあったが、明治天皇御東幸(東京行幸)のみぎりに道脇に寄せられた。その後明治初年東京で博覧会があり、出品された帰途、現在の位置に移る。」とあるので、夜泣石はもともとこの道の真ん中にあったようです。

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こういうことか? (※イメージです)

真ん中に置いてみたら、たしかに邪魔くさい。

東海道の道の真ん中 → 道脇 →(明治の一時は久延寺にあったという説もある)→ 東京博覧会 → 船から降ろして放置 → 国道1号線沿い(現在の場所)→ 東京銀座の物産展 → 国道1号線沿い(現在の場所)

夜泣石、よく動かされる石だな。

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旧東海道沿い点在する東海道五十三次浮世絵碑

夜泣石跡は道脇にあって大変目立たないので、分かりにくい人は近くにある「東海道五十三次浮世絵碑(日坂)」を目印にすると良いかと。

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(日坂側から見て)浮世絵碑と夜泣石跡

夜泣石跡へ向かうなら要注意!

夜泣石跡も自分の目で見てみたい!という物好きな方、車で行くなら金谷側から向かいましょう。

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車ならこちら側から行こう

旧東海道「1.5km車両通行不可」と看板にありますが、600mくらい進めば夜泣石跡なのでご安心を。なお、金谷側から向かうのは穏やかな道のりですが、反対側の日坂側から車で向かうのはオススメできません

当初、ナビの指示通り日坂側から旧東海道を通って「夜泣石跡」に向かおうとした我ら。それはもう散々でした。

県道415号から旧東海道へ進む途中、あとから思えば不穏な看板があったのですがことごとく見逃し。

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見逃していた不穏な看板

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またまた見逃していた不穏な看板

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どうやら小夜の中山峠の入口だったらしい

段々道が細くなっていくなと思っていたら、曲がった先から急勾配。

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急勾配具合が伝わらなさそうですが

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このくらい急!(伝われ~)

車で途中まで進んでしまいましたが、あまりの急勾配に恐くて引き返しました。引き返すにもバックで切り返そうとしたら後輪が10cmくらい中に浮いて恐怖!車体の確認で降りたらアブに囲まれてさらに恐怖!半泣きや。

峠の写真は、一旦ふもとまで引き返して、徒歩にてまた舞い戻ってきて撮影したもの。 (車輪が浮こうとも、虫に囲まれて恐ろしくとも、写真を撮っておける。そんな人間に私はなりたい!=訳:くやしいです)

さて、車では恐くて行けなかったこの先の道は徒歩にて確認。

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すごい角度で上がりつつ曲がる

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しかももう一回!

急な坂道と「二の曲り」という急カーブが続いていました。さすが東海道の難所

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ちなみに大変不可解なことに金谷側からだと「通行不可」の案内がありましたが、日坂側には「通行不可」の案内がありませんでした。

何はともあれ、峠は運転技術に自信があるか、山道に慣れた人以外は車で通らない方が無難です。

結果報告

遠州七不思議、第一弾の晴明塚も「石」、今回の夜泣石も「石」。昔の人は「石」に何らか力を宿らせるのがお好きなようで。

夜泣石を見に行くという方は、せっかくなので二つの石を見比べたいところ。大変平和なスポットだが夜遅くに行くとものすごく怖いと評判らしい(笑)

それにしても、滝沢馬琴の夜泣石伝説に出てくる「轟業右衛門(とどろきごうえもん)」って、業(ごう=報いを招く前世の行い)が轟いちゃって非常に業が深そうな名前だ。

おまけ

実は「夜泣石伝説」には諸説ありまして、冒頭に掲載したのは久延寺境内の看板にもある滝沢馬琴によるお話。

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久延寺境内の看板

本物の夜泣石の横にあった看板はまた若干違った内容です。

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夜泣石の横にある看板

本物の夜泣石の横にあるお話、正直ツッコミどころが多過ぎるんですよね。 ということで、名探偵ハマラボがゆく(ブッタ切る)!

名探偵ハマラボがゆく!

滝沢馬琴の話では、妊婦を襲ったのも刀を研ぎに来たのも「轟業右衛門」という男だったが、こちらは妊婦を襲ったのは「山賊」、刀を研ぎに来たのは「侍」。 山賊、侍になる。――身分変わってませんか!

山頂のお坊さんが(石の)泣き声に気づいて赤ちゃんを発見したというが、夜泣石跡から久延寺まで直線距離2km弱よ。――私の絶叫でも届かんわい!

15歳になった音八は刃物の修行へ、幾多の苦労を重ね一人前の研師に成った時に侍がやってきたんだけどさ、音八いくつになったの?ひとまず10年修行したとして、音八25歳。事件から25年……。――刃こぼれ放置しすぎじゃろがい! そもそも犯人は刀の手入れちゃんとしてなさそうだけど――刀身の寿命どうなってるの! そんでもって事件当時、犯人はいくつだ?――犯行時未成年説、または当時の人間的にそろそろ犯人寿命説!

一人前の研師になった音八の前にやって来た侍の刀を見て「大変名剣ですが・・」って、つまり山賊時代の所持品が名剣だったのよね?盗品なの?――コイツ絶対余罪が多そう!

犯人がわかったにもかかわらず、長い年月胸にあった思いを語り合って泣き母の御魂を休めたという平和な展開。この流れで復讐しないなんてありなの?余罪だって多そうな男やで?――単純に話の流れにスッキリしないわい!

などなど、もうツッコミどころが多すぎて追いつかないくらいですが、そもそも石が泣いてるとか言う話なのでツッコンだら負け!そう、世にある七不思議はツッコンだら負けなのです。

この記事を書いた人

噂のスポット探偵
噂のスポット探偵
浜松周辺に住む人が聞いたことある!見たことある!けれど、行ったことはない…。そんな「噂のスポット」を調査!

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