掛川城の鬼門に坐す守護神 龍尾神社
公開日:2021/03/12
鬼や邪気の出入り口で不吉な方角と信じられてきた鬼門(きもん)。
掛川城の鬼門に位置することから歴代城主から守護神として愛されたのが「龍尾神社(たつおじんじゃ)」です。
掛川城の鬼門を守る「龍尾神社」
掛川城の鬼門にあたる北東に位置する「龍尾神社」。
掛川城の築かれた峰から連なる山が龍の頭・胴体・尻尾のように見えることからこの地を守護する龍になぞらえ、掛川城が「龍頭山」、掛川古城が存在した子角山(ねずみやま)が「龍胴山」、龍尾神社が「龍尾山」とも呼ばれています。
境内北側にある花庭園では、春には見事なしだれ梅、初夏にはあじさいが咲き乱れます。
園内には掛川城を遠望することができるスポットもありますよ!
龍尾神社に行ってきた
1248年(鎌倉時代/宝治2年)に時の地頭職 忍十郎義広が「遠江国旧社詣の記」にて、「みな人も 深き願ひを 掛川の 龍の尾山の 神のみずがき」と詠んだ和歌があることから、当時すでにこの地に存在していたという龍尾神社。
龍の尾の山に鎮座するというだけあって待ち受けるのはなかなかの長階段。
老若男女が階段を上る中、ハマラボスタッフも負けじと何ともないフリをして上ります。
龍尾神社も花庭園も階段が多いので歩きやすい恰好で来た方がいいですね。
とくに石段は表面がぼこぼこしているので気をつけて上りましょ。
階段中腹には手水舎(現在使用禁止)
ここからあと半分くらいかな
やっと着いたー
鳥居をくぐると目に入ったのはネコ型ロボット「ドラえもん」!
ぼくドラえも~ん
なぜか龍尾神社の境内にいるドラえもん。
子どもが喜ぶからというくらいで深い意味はないそうです。
これは誰か黒目を塗りましたねー
ドラえもんの存在により不思議な空間を醸し出していますが、龍尾神社は掛川城の攻守の要ともされた由緒ある社。
1569年(室町時代/永禄12年)掛川天王山の戦いでは掛川城に籠る今川氏真を攻めた際に、徳川家康公が本陣を置いた場所でもあります。
歴史深い神社
さらには、大河ドラマ『功名が辻』の題材となった土佐初代藩主山内一豊公ともゆかりある社。
掛川城主として10年居城した一豊公の掛川城守護神への宗敬は篤く。
土佐に戻った際には山内家の氏神(地域をお守りくださる土地神さま)として龍尾神社の御分身を高知城下におまつりして「掛川神社」を創建するほどでした。
高知県に行く機会があったら掛川神社に寄ってみたいですね。
拝殿
拝殿前に置かれていたのは不思議な石
その名も「重軽石(おもかるいし)」。
普通の石のようだが
「重軽石」に手を当て願い事を思い浮かべたら石を両手で持ち上げる。
持ち上げた石が自分の予想より軽いと感じれば願い事は叶いやすく、重いと感じれば努力を必要とする試し石なのだとか。
どんなもんじゃいと挑戦してみる
ううーん…
わからぬ!
ちょっと邪心がありすぎて、石の重さがさっぱり重いのか軽いのか分かりませんでした。
龍尾神社の御祭神と御利益
龍尾神社の御最神は龍神の化身という説もある素盞嗚尊(すさのおのみこと)とその妻櫛稲田姫尊(くしいなだひめのみこと)、素盞嗚尊の八人の皇子八柱御子神(やはしらみこかみ)。
素盞嗚尊は八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治で有名な神。
その力強さから「厄をも薙ぎ払う」として厄除けの御利益があるとされています。
境内にちょうどあった蛇の置物(ヤマタノオロチは頭が8つある大蛇です)
境内にある末社は大己貴神社(おおむなちじんじゃ)と稲荷神社。
大己貴神社(おおむなちじんじゃ)
大己貴神社の御祭神は交通安全・開運招福の御利益があるとされる大己貴神(おおなむちのかみ)=大国主神(おおくにぬしのかみ)。金運アップにも強いとか。
稲荷神社
稲荷神社の御祭神は五穀豊穣や商売繁昌の御利益があるとされる倉稲魂神(うがのみたまのみこと)。
神社全体で、厄除け・縁結び・家内安全・立身出世・開運・五穀豊穣など、あらゆる御利益が揃ってますね。
シャーッ
稲荷神社の裏に行ってみると
倒れた大木を発見
稲荷神社の裏にあったのは倒れた大木、よく見ると龍の頭のようにも見えます。これにはちょっとびっくり。
もしかして、かつての御神木の一部かな
龍尾神社のお守りとおみくじ
神社に来たら、ついつい見たくなるのはお守りやおみくじ。
さっそく社務所へ
ありました、ありました!
神社ならではの…… 砂???
社務所に砂が並んでるのは初めて見た
甲子園の砂ならぬ、龍尾神社の砂「星龍神砂」。
龍尾神社境内で清められた砂です。
建築時にコンクリートに混ぜて建物のお清めに用いたり、庭先にまいたり、枕元においたりと使い方はさまざま。
こちらは龍尾神社らしさのある龍のお守り
昇り龍としだれ梅がデザインされたお守りは特大サイズ
大きい!
シックな「大丈夫」お守り
力強い男性を指す言葉としての「大丈夫」。
龍尾神社の御祭神である素盞嗚尊(すさのおのみこと)の雄々しく勇敢な神様のお力により心やすらかに過ごせるよう祈願したお守りです。
レザー素材のお守りもあった、かっこいい
おみくじの種類も豊富。
同行のハマラボスタッフが引いた筒みくじは大吉!
私が気になったのは拝殿前にあった「たつおみくじ」。
たつおみくじ
龍尾神社のオリジナルおみくじでしょうか。
お年玉みたいにポチ袋に入っているのは、龍がデザインされた折り紙みたいなくじ。
赤龍だ
五色の龍と50種類の占いがあるようです。
さてさて、何だろうと開いてみる。
お、おう 末吉っちゃん
たつおみくじ「肩の力を抜いてみよう。」
なかなかゆるっとしたおみくじでした。
御神木の枝に結んでおこう
歴史を感じさせつつも、ドラえもんがいる不思議な神社でした!
お花のシーズンなら境内の花庭園とセットでお参りしたいですね。
新緑や紅葉の季節ならではの景色も良さそう。
帰りは坂道から
この記事を書いた人
- 文鳥を飼っています。
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