猪鼻湖の3つの謎を調査!

浜松市北区

浜名湖北西部に位置する猪鼻湖は、大崎半島と本城山との間の猪鼻瀬戸で浜名湖に通じる、面積5.5k㎡、周囲12kmの枝湾です。
湖口の岩山にある、「猪の鼻のような形をした岩」がその名の由来。
湖岸の岩上には猪鼻湖神社があり、湖口をまたぐ瀬戸橋からは境内の赤い太鼓橋と、石造りの鳥居を見ることが出来ます。

猪鼻湖_猪鼻湖の3つの謎を調査!|ハマラボ[ハママツ研究所]

今回は、猪鼻湖にまつわる3つの謎を調査!その結果をご報告いたします!

謎その①猪鼻湖神社って?

猪鼻湖神社は、猪鼻湖岸に位置する神社です。創祀年代は不詳ですが、周辺には貝塚等弥生時代後期の遺跡が多いことから、そのころ祭祀が始まったと考えられています。
御祭神は武甕槌命(たけみかづちのみこと)、市桙姫命(いちきしまひめのみこと)。

武甕槌命(たけみかづちのみこと)とは?
日本神話に登場する神で、秋葉神社の御祭神である火之迦具土大神が首を切り落とされた際にその血から生まれました。武勇・戦勝・勝運や、開拓・平和外交の神として知られています。ここ猪鼻湖神社では海上安全や豊漁の神としても信仰があります。

市桙姫命(いちきしまひめのみこと)とは?
日本神話に登場する水の女神です。家運隆昌、海上安全、五穀豊穣をもたらす神として信仰されているほか、縁結びのご神徳でも知られています。神仏習合以降は弁才天と同一視されることも。

元々は猪鼻岩上で別々に祀られていましたが、昭和50年(1975年)2月に本殿が改築され、その際に2柱合祀されました。

境内はどうなってるの?

猪鼻湖神社には、瀬戸橋東側から遊歩道を歩いて行くことが出来ます。

猪鼻湖_猪鼻湖の3つの謎を調査!|ハマラボ[ハママツ研究所]

遊歩道と猪鼻湖に面した岩の上にそれぞれ石造りの鳥居がありました。

猪鼻湖_猪鼻湖の3つの謎を調査!|ハマラボ[ハママツ研究所]

鳥居をくぐると、早速大きな岩と、その岩を上るための手すりが見えます。
境内はほぼ岩山。太鼓橋のある境内中心部以外はごつごつした岩肌を上り下りすることになるため、スニーカー等歩きやすい靴での参拝がおすすめです。

猪鼻湖_猪鼻湖の3つの謎を調査!|ハマラボ[ハママツ研究所]

こちらが境内中心部。赤い太鼓橋と松の木、浜名湖を背景になかなか絵になる風景です。

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太鼓橋を渡りまた少し岩を上ったところに猪鼻湖神社の社殿があります。2柱を祀っているとは思えないほど小さな祠ですが、御神体は猪鼻湖神社が鎮座するこの岩山そのものなので問題はないのだとか。

境内には太鼓橋と合祀前の猪鼻湖神社、市杵嶋神社旧祠の石碑があるのみ。
かなりシンプルな造りではありますが、社殿の設置された岩の上からは猪鼻湖が一望でき、ここから浜名湖畔を見守っているのだと感じることが出来ました

数多くある論社

猪鼻湖神社は延喜式神名帳にも記載されている由緒ある神社。しかし、少し調べてみたところ、未だその詳細ははっきりしておらず、論社も多くあるのが現状のようです。

延喜式神名帳とは?
延長5年(927年)にまとめられた、当時の「官社」んじ指定されていた全国の神社一覧です。これに記載されている神社を「延喜式内社」「式内社」といい、一種の社格となっています。

論社とは?
式内社後裔の可能性がある神社のことを指します。延喜式神名帳に記載されていることは大変な名誉ですが、1000年以上も前の資料を基に比定しているため、武甕槌命、市桙姫命を祀る現在の猪鼻湖神社が、式内社の後裔であることを証明することは難しく、その他にも式内社後裔の可能性がある神社が存在しています。

「式内社猪鼻湖神社」論社

  • 「猪鼻湖神社」(三ヶ日町下尾奈)
  • 「神明神社」(三ヶ日町下尾奈)
  • 「大神山八幡宮」(湖西市大知波)
  • 「諏訪上下神社」(新居町浜名)
  • 「諏訪神社」(新居町新居)
  • 「猿田彦神社」(新居町新居)

猪鼻湖岸の岩上と目立つ立地でありながら、これだけの論社が出てくるのは珍しいことなのだそう。現在のように、湖口を繋ぐ瀬戸橋がなかった江戸時代以前、猪鼻湖の由来となった猪鼻岩の存在はそこまで知られておらず、それに伴って猪鼻湖神社の詳細を知る人間も多くなかったことが原因ではないか、と考えられています。

謎その②猪の鼻に見える岩って?

冒頭で触れた「猪の鼻のような形をした岩」。獅子岩とも呼ばれており、猪鼻湖の由来であるほか、猪鼻湖神社のシンボルにもなっています。
その猪鼻岩、一体どこにあるのでしょうか。瀬戸橋からの猪鼻湖神社全景では…

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猪の鼻のような形は見当たりません。
社殿と鳥居が鎮座する岩山にあるはずなのですが…太鼓橋近辺から覗いてもなかなか見つからないため、社殿の脇を少し上ってみると…

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それっぽいものを発見。さらに近づいてみます。

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猪鼻湖神社全景の写真からも見える、石造りの鳥居のすぐそばにありました。
確かに!猪の鼻のように見えますね。鼻先には注連縄のようなものがかかっています。
全景の写真で見つけることができなかったのは、角度の問題が大きいようです。
猪鼻湖の猪鼻岩は社殿の脇をさらに奥へと上ったポイントから見た際に、一番猪のように見えることがわかりました。
これは江戸時代以前、猪鼻岩の存在を知らない人が多かったのも納得ですね。

御神体である岩山には手すり等がないため、猪鼻岩を見る際は足元によく注意してご移動くださいね。

謎その③幻の戦車って?

猪鼻湖には、猪鼻湖神社や猪の鼻の形をした奇石だけにとどまらず、メディアでも取り上げられ話題となったほどの、大きな謎が眠っています。
それが「湖底に眠る幻の戦車」。
猪鼻湖近くの湖底には、第二次世界大戦時の日本軍の中戦車・四式(チト)が沈んでいるという噂があるのです。

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神社から臨む猪鼻湖

戦後50年以上たった平成11年(1999年)に、浜松市在住の旧日本陸軍・技術少佐の方が「自分が戦車を沈めた」と中日新聞の記事で証言したことから、それまでも数人の目撃情報をもとに噂されていた「猪鼻湖に戦車が沈んでいる」という話は現実味を帯びました。
現在、猪鼻湖底に沈んでいると考えられているのは、決戦兵器として旧日本陸軍が2両試作しただけの幻の戦車、「四式中戦車チト」。
見つかれば町おこしにも繋がると、「幻の戦車調査プロジェクト」が立ち上げられ、現在も調査が続いています。

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戦車が沈んでいるとされる猪鼻瀬戸付近

70年以上もの時を越えて発見となれば、ロマンがありますよね!

謎が多い猪鼻湖、まだまだ調査の余地がありそうですが今回はここまで。
調査結果をご報告させていただきます。

結果報告

猪鼻湖神社は岩山全体がどこか神聖な雰囲気に包まれていました。
謎の多い歴史的背景がより一層神秘的な印象を持たせるのかもしれませんね。
個人的には幻の戦車調査プロジェクトがとても気になります!
戦車ブームの昨今、発見となれば町おこしになることは間違いなさそうです。
猪鼻湖周辺は釣りも盛ん。調査を行ったのは平日でしたが、カレイ釣りなどを楽しむ人々がいらっしゃいましたよ。
釣りに、神社参拝に、戦車に思いを馳せに。ぜひ足を運んでみてくださいね。

この記事を書いた人

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ハママツ研究所
浜松を愛し、浜松に愛されることを目指して日々研究に没頭中

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