姫街道の難所「本坂峠」を歩いてみよう!
公開日:2020/02/13
姫街道とは?
静岡県磐田市見附と愛知県豊川市御油町を結ぶ姫街道。
海岸沿いの東海道に対し、浜名湖の上の方を通る道だ。
どうして姫街道と呼ばれるのかは諸説あるが、よく言われるのが、女の人がよく使う道だったことからこの名前がついたという説。
当時、東海道を利用すると、新居関所や浜名湖を通ることになった。
関所では人の行き来や武器の行き来を厳重に取り締まっており、特に、鉄砲と女性は厳重にチェックされていたそう。なんでも、改め女という関所を通る女性を調べる役職(多くの場合、関所の役人の母親がその役目を担った)があり、人相や身体の特徴など事細かに調べ上げた。
また、浜名湖を横断するために船に乗って行かねばならず、大変危険だった。さらに、その渡し船の出るところを「今切れ渡し」と呼んだため、不吉だと特に女性は嫌がったそうだ。
そのため、少々道が厳しくとも姫街道を利用する人も多かったとのこと。
また、この姫街道、実は二見道(ふたみのみち)と呼ばれ古くから利用されていたそうで、万葉集にもその名を詠んだ歌があるのだそうだ。
今回は、その姫街道の一番の難所と呼ばれる本坂峠に行ってきた。
本坂トンネルを超え、豊橋側からアタック
本坂トンネルを抜けた先の道をくぐって進むと看板を発見。
舗装された道路を少し進むと…
浅間神社の入り口が見えてきた。
ここ本坂峠の浅間神社は足、腹、頭の三社に分かれているのだが、階段の先にあるのは足浅間。
浅間神社といえば富士山信仰のイメージがあるが、ここは身体の守り神として信仰を集めている。
270段の階段
せっせと登る
足浅間
足浅間はその名の通り、足の健康を司るそうだ。
確かに、この階段を毎日上り下りしていたら健脚が手に入りそうだ。
「とよはしの巨木・名木100選」なるものが選定されていた。確かに立派な鹿子の木。
遊歩道を通って腹浅間を目指す。足浅間から約3分程だと看板にはあった。
遊歩道と呼ぶにはちょいとハードな道を歩く。
着いた!
腹浅間
この百度石は「お百度参り」という同じ御願い事を100回お参りするという参拝法に関係する石。
本来は本堂から参道の入り口までを100回往復するのだが、この石がある場合はこの百度石から本堂までの往復で良しとされるそうだ。
あの270段の階段を100往復は流石にかわいそうだと神様も思ってくれたのだろうか…。
やさしさ…
腹浅間は家内安全、安産、腹・心の病を司る。
この付近にも「とよはしの巨木・名木100選」認定樹木が結構生えていた。
「本市のタブノキの中では太い。」だが、本市にはそれ以上のタブノキがある…強キャラ感。
ここから頭浅間まで約20分程とのこと。
お参りを済ませ、先へ進む。
道中で巨石発見!
でっかい岩。
人と比べて…
山の中をザクザク進む。
松ぼっくりたくさん落ちてた。
でっかい松葉
第二の巨石発見。
この頃になるとだいぶ山の奥底まできてしまった、という雰囲気。
登りがキツくなってくる辺りから、妙に積み石を見掛ける回数が増える。
この積み石、登山界では「ケルン」といって山頂や登山道などの道標なのだそうだ。
先人の知恵、ありがとうございます。
積み石に心励まされ、やっとの思いで到着。
頭浅間
頭浅間はやはり頭の病に霊験あらたか、とのこと。
学業成就の祈願もされるそうだ。
頭浅間は本坂トンネルのちょうど真ん中のあたり。
ここから、本坂峠もう一つの名所、椿の原生林へ向かう。
森の中の道を進むと突然ひらけたところへ出た。
登山のご褒美 絶景
下り道を通り(下りはあっという間に感じた)、ついに舗装された道に戻ってきた。
看板を頼りに進む
程なく、椿の花発見。
すでに、原生林の中に入ったはずだが、肝心の椿はあまり咲いていなかった。
2月〜3月が見頃のはずだが、どうやら最近は咲かなくなってきてしまったらしい。
人間の手の入っていない原生林だからコントロールはできないので仕方がない。
石畳にぽつりぽつりと落ちた椿が風情があり、とても素敵だったので一度見たかったのだが残念。
全く咲いていないわけではないが、想像より少ない印象。
今年は暖冬だったので少し開花が早かったのかもしれない。
帰りはヘアピンカーブの舗道された道をゆっくり歩く
帰りは来た道を戻る体力はないので、舗道をゆっくり下って帰る。
舗道は日当たりがいいのか、椿が割と咲いていた。
途中、落書きだらけの旧本坂トンネルを通る。
心霊スポットだという噂もあるが、霊感が皆無ないためなにも感じなかった。
ただただ吹き抜けてくる風が強風。
結構このトンネルが長い。
やっと出口だ
なかなか雰囲気のあるトンネルだった。
小さな滝
40分ほど歩き、やっとスタート地点に到着。
山を登っている最中に何度も見かけたこちらの看板。
かっこいい看板
この看板に書かれていた「蛇穴」にせっかくだから行ってみようということになった。
うぅ、登り階段
二時間ちょっと歩き通しで、この頃になると登り階段を見ただけで声にならないうめき声を発するようになっていた。なんとも情けない、ていたらくだ。
道の途中で貯水池があった。山の中の貯水池は綺麗。
登山のご褒美 絶景2
うぅうぅ、登り階段
まあまあな登り階段で心が折れそうになるのをこらえ、蛇穴を目指す。
でっかい洞穴だ!
どうやら縄文時代の住居遺跡らしい。
なんか見えたら嫌で、直視できない怖さ
想像図
今回はこれにて登山終了。
たくさん歩いてお腹がすいたので三ケ日のうどん屋「福桝屋」さんでお昼ご飯。
圧力釜で茹でたもっちりうどん「福桝屋」
窯の形してる!
めちゃくちゃに美味しかった
柔らかいのにもっちりコシもあって、讃岐うどんと伊勢うどんのいいとこ取りの食感。天ぷらも大盛りで満腹&満足!
本坂峠を歩くのは大変。
でも、景色や森の雰囲気はとても良かったです。
歩いてる最中に辛くなったら、杖になりそうな木の棒を探そう!
杖があると山道はだいぶ楽になりますよ。
この記事を書いた人
- 猫と一緒に暮らし始め、猫アレルギー疑惑が払拭されました。猫の毛ってすごい空中に舞いますね。ふわふわ。
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